« 2010年12月 | トップページ | 2011年2月 »

2011年1月

No.357 (Web版7号)3

ルーナティック29号のおしらせ

ルーナティック29号に関するお知らせです。
来年2011年の9月3日、4日には東静岡のグランシップにて、第50回日本SF大会「ドンブラコンL」が開催されます。
来年は9月開催ですので、ルーナティクの原稿締め切りも通常よりも1ヶ月延ばして6月末あたりを目処にしたいと思います。
29号の特集記事ですが、折角の静岡開催ですので静岡県とSF関連の特集記事を募集します。
ご存知のとおり静岡県は、SFと密接な関係がある人物、場所、事件等に幸か不幸か恵まれており、それに関する様々なエピソードが伝えられています。
静岡県出身、また静岡県でご活躍しているSF関連の人物。
過去、静岡県で起こった様々な不可思議な出来事。
科学的な案件。
静岡県下のSF的な光景、場所。
などなどです。
また、静岡県に限らず、近隣の県にもSF関連の豊富な話題があります。
ですので、必ずしも静岡県に限らなくても結構ですので、近隣も含め「地域とSF」な感じの記事でもかまわないと思います。
もちろん、これ以外の特集のアイディアも募集しております。
特集のアイディアがありましたら、出来れば2011年の1月中にはお知らせください。
特集記事、特集のアイディア、他の創作原稿、翻訳原稿の宛先は、PM編集部か
メールでしたら
cbf06066.cap.y@nifty.com   まで。

                        ルーナティック29号編集部

| | コメント (0) | トラックバック (0)

No.357 (Web版7号)2

川瀬さんの本 “SFファン48年” を読んで思ったこと

                                                                 by 渡辺ユリア

  まず、目次を見てどこから読もうか、と思っていたら“ SFエッセイ2 ”の中の “ハミルトンへの思い入れ” を読みました。“フェッセンデンの宇宙” はずっと以前にSFマガジンで読んだ事があります。その時のイメージとしては何かゾーッとしてしまう怖さがあったのです。私たちの住んでいる地球やその周りの宇宙がもしそうなっていたら、と思うと怖くなってくるのです。
 そして最近、河出書房新社発行の “フェッセンデンの宇宙”というタイトルの本(2004年発行 奇想コレクションの中の1冊)を図書館で借りて読みました。あらためて読んで思った事は、まず導入部で物語世界に入りやすい。そしてフェッセンデンという人物像が、彼のいろいろな動作で形づくられていくところが良い。そしてブラッドリーが フェッセンデンの創りあげた世界を魅力的に思っているところに私は興味を持った。それにしてもフェッセンデンの創りあげた惑星には、いろいろなSF的なアイディアを持った世界が多い。その時代(初出1934年)には驚きでしょう。機械の身体に脳を入れて活動する、というのは後の作家に影響を及ぼしたでしょう。
 そしてブラッドリーがフェッセンデンの干渉を受ける事なくある世界を見守ってゆきたい、と思っていくようになるところが良かった。
 ところで、この本の巻末にはハミルトンの略歴や著作リストや短編の紹介があるので読んでみて下さい。これでハミルトンの再評価が進むと良いと私は思っています。
 川瀬さんの本に戻ります。次に “タイムマシン” のところ。私も新作の映画 “タイムマシン” を観ました。SFXは日々進化しているな、という感じです。主人公のマシンのまわりで時間が急速に進んでゆく、という場面。家が建ち、そして壊され、次に高層ビルが次第に造られていく場面はSFXが素晴らしい。そしてそのマシンの姿かたちにも興味を持ちました。でも、やはり H・G・ウェルズ原作の “タイムマシン” は書かれてから100年以上経っても読む人々にいろいろなイマジネーションを与えてくれる、というのはすごいと思っています。またまた再評価してほしいと私は思っています。
 ちなみに旧作の “タイムマシン” の映画は私が小6の時に深夜にTVで観た事があります。そのマシンが自転車かバイクのような形をしていた事を覚えています。
 では、この辺で。            
                           2010.11.23 yullia

| | コメント (0) | トラックバック (0)

No.357 (Web版7号)1

SF essay (172回)

川瀬広保

             映画鑑賞記

18 炎のランナー

 舞台は、スコットランドのロンドン。
原題は「炎の二頭立て馬車」。信念のために走った、名誉や栄誉のためでなく。
この映画は100年ぐらい前の物語。オリンピックも第8回。
でも、よくわからないまま見終わった。

19 キングコング

 これはリメイク版。あんまり面白くないなと思って見ていたら、だんだん面白くなってきた。
 テーマは美女と野獣。地図にない謎の島。そこは、時間に忘れられた恐竜とコングなどが住む。
 クロロフィルムを投げつけられたコングの目に涙が浮かぶ。
 目覚めて、大都会へ連れてこられてからコングの逆襲が始まる。その眼は「お前だな、俺をこんなところへ連れてきたのは!」と言っているようだ。美女と氷上のダンスがいい。結局、美女のためにコングは死んだのだ。

20 レインマン

 莫大な遺産を残して亡くなった親父の息子には、実は自閉症の長男がいた。
自閉症の兄とも心が通じたという話。
 レインマンがメインマンになって、それが親友と訳されている。
画面から目が離せない映画だった。自閉症の人は、計算だけは強い。
ダステイ・ホフマンの演技が光っている。

21 時計じかけのオレンジ

 退廃した、猥雑な世界。わけのわからない言葉を発する若者たち。1971年作の近未来世界。若者言葉の噴出は、現在と変わらないかもと思わせる。テープとタイプライターが「時代」を感じさせる。
ひとりの主人公の独白でこの話は続く。
プリズンは矯正所であり、そこで、ほんとうに善人になれるのかというのがポイントだ。
悪人は完全に善になれるのか?
ベートーベンの歓喜の歌がエンデイングとは作者の風刺であろう。
悪人が善人になり、政府の陰謀で悪人に戻らされる?
問題作。各賞受賞。監督がキューブリックで、原作がアンソニー・バージェス。
一息で見た。

22 羊たちの沈黙

 91年度アカデミー賞受賞作品。サイコ・スリラー。だが、あまり、テーマが見えてこない。好みの映画ではない。
 主人公の女は他の映画でも見た気がする。

23 にゃんこ

 「ええ、こんな猫がいるの?」というような猫映像を見られる。猫好きには、癒されるいい映画だった。

24 ハート・ロッカー

 2004年のイラクが舞台の戦争映画。アカデミー賞受賞作品である。
自らの命をものともしない爆弾処理班のストーリーだ。だが、反戦への主張は一切、感じられない。ただ戦争の実態のみが続く。
最後がよく分からなかった。また新しい兵士が米本土から来て、任務1年が始まるのか。
 防爆スーツを着ながら鍵をはずそうとする処理班の軍人が、時間に間に合わず、いやいやながらやらされているイラク人が自爆するシーンがすごい。
 戦争はこの世からなくならなければいけない。

25 インパクト

わかりやすくていい。ちょっと子供っぽい。これはB級映画?あまり、面白くない。
 月が壊れて、地球に落ちてくる。矮星が衝突した結果だ。え、なんで終わっちゃうの、こんな映画ありかよ、あと39日後で、地球が消滅するというところで終わるなんてと思ったら、続きがあった。

26 インパクト2

 時々、現われる壊れた月と地球の絵がいい。だが、全世界の混乱の状況が描かれていない。殺人とかやたら発砲などの場面がないのはほのぼのとしている。それにしても、大統領以下、みんな落ち着いている。
 この映画、私の評価は60点。

27 アマデウス (何度も見た)

 この名作は何回も見たが、また、泣けた!名作は名作だ。
字幕を英語にしてみてみた。するとまた、ニュアンスが違っていい。

28 アマデウス BR版

 字幕翻訳が変わっているから、いろいろ細かいところが変わっていて、面白い。
画面もきれいだ。何回見てもいい映画だ。

29 マーズ アタック

 タイトルだけは知っていたが、見るのは初めて。何かつまらんと思っていたら、面白くなってきた。
これはサタイアだ。風刺だ。
いかれた火星人とおかしな地球人たちの戦い。火星人の血の色は緑色。
ジャイアンのようにいかれた音痴の歌が、結局、火星人をやっつけた。
ウエルズの「宇宙戦争」のパロデイかなとも思った。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2010年12月 | トップページ | 2011年2月 »