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No.403 (Web版53号)3

My BESTS 2014

中嶋 康年


1火星の人 アンディ・ウィアー

火星に一人で残された宇宙飛行士が、なんとかして地球に帰還する物語。「ゼロ・グラビティ」の火星版との評もある。580ページと少し厚めだが、息もつかせぬ展開でリーダビリティは高い。

2「機巧のイヴ」乾緑朗

江戸幕府配下の機巧師、釘宮久蔵と彼が作った人と見がまうほどの機巧人間、伊武。「シミュラクラ」テーマとでもいうのだろうか。2010年「完全なる首長竜の日」が「このミステリーがすごい!」大賞だったが、こちらの方がダントツに面白い。

3「ウォーキング・デッド」FOX/SkyperfecTV

アメリカAMC制作のドラマ。現在シーズン5を放送中。人類のほとんどがゾンビと化した世界で、生き残ったわずかな人間たちが争い、時には協力しながら生きていく姿を描く。非常に重い内容なので、体調の悪いときには見られない。

4「ゲーム・オブ・スローンズ」STAR CHANNEL/SkyPerfecTV
アメリカHBO制作のドラマ。第4章「戦乱の嵐」後編まで放送済み。ジョージ・R
・R・マーティンの「氷と炎の歌」が原作。この「STAR CHANNEL」は個別契約性なので、放送が始まるとそのときだけ加入している。

5「キルラキル」ANIMAX/SkyPerfecTV
漫画にもなったが、僕が見たのはアニメの方。「グレンラガン」と同じスタッフなので、テイストとしては似ている。本作もぶっ飛んだ設定で、後半へ行くにしたがってひねりが繰り返されてくる。枠いっぱいに拡がったようなロゴの使い方が特徴的。

6「PYCHO-PASSサイコパス」TV

2013年に一度放送されたらしいのだが、ぼくが見たのは7月から放送された新編集版の方。「SFマガジン」で特集が組まれるなど、注目度が高かった。続編となる「2」は見たが、劇場版はまだ観てない。

7「モンド9(ノーヴェ)」ダリオ・トナーニ

イタリア人作家のSF。機械と生物が境界を越えてお互いを侵食する巨大船が砂の惑星「モンド9」を漂っていくという話。この砂には毒性があって、毒に蝕まれながらも生きていく人たちの光景がすさまじい。

8「チューリングの妄想」エドゥムンド・パス・ソルダン

こちらは非常に珍しいボリビアのSF。ラテンアメリカ文学というと、独裁政権時代とか、その少し前の時代を描くことが多いのだが、これは現代を舞台にしているところでも珍しい。それも「テクノスリラー」なのである。

9「さらばスペインの日日」逢坂剛

出版は2013年11月なので厳密には一昨年の作品。本作は全7巻にも及ぶ「イベリアシリーズ」の完結編なのだが、実はこれしか読んでない。第2次世界大戦における日本人のスペインを中心にしたヨーロッパでの活躍を描いたもので、この完結編だけでも面白かった。ドイツやイギリスのスパイも絡んできて、非常にスリリングである。

10「ワンス・アポン・ア・タイム」GYAO

NHK BSで2013年に放送されたらしいのだが、ぼくが今見ているのはGYAO無料動画というサイトで現在配信中のもの。白雪姫とかシンデレラなどのおとぎ話を全部一緒くたにして、その前日譚や後日譚もあわせて現代とリンクさせるというなかなか面白い構成。まだ最終回まで観てないので、どのように終わらせるか楽しみである。

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