No.404 (Web版54号)1
SF essay(225回)
川瀬広保
SFマガジン隔月刊化、初の号
SFマガジンが創刊されて以来、月刊を守り通していたのだが、とうとう隔月刊となった初の号である。
どんなSFマガジンになるだろうかと興味があった。
まず、ページ数が増えた。その分、値段が上がって1200円+税となった。
SFマガジンは毎月25日に出るものとずっと、カレンダーの25日のところにSFMと書いてきたのだが、「あれ、今月はSFマガジン出るのかな?どうだったかな?」と思うようになってしまった。
そんなわけで、早川書房のホームページを注意して見ていて、2月25日、入手した。
この号は、早川SF文庫の第1番から500番(正確には、496番)までを網羅している。
次の号も続きを掲載するのだそうだ。
2000番達成のお祝いである。こうやってまとめた表紙を見ると、壮観である。
通して並べてみると、まだ見ていなかったのも見つかったりして、資料的価値が十分ある。
SFを読みたかったら、早川SF文庫で読むということが多かった。もちろん、創元推理文庫、のちに、創元SF文庫でも大いに読んだ。SFマガジンで読むものは、限られた文のみになってしまっている。そういうことを考えると、この早川SF文庫、通算2000番達成を一覧できるというのは意味があると言える。
もう絶版になっているものも多いと思うが、読まれるものは発行され続ける。
さて、「SFが読みたい!」の2015年版を買った。毎年、買っている。一番に見るところは、今年発行予定の各出版社のページである。SFを一番多く発行しているのは、早川書房で次は東京創元社だと思うが、それ以外の出版社からどういうのが出る予定かを知るのには、役立ちそうだ。今年の発刊予定では、国書刊行会から『伊藤典夫批評集成』が、作業続行中とある。「いずれ必ず出しますので見捨てず待っていてください」とある。期待して待ちたい。
また、前年に出たSFのベストや過去のベスト一覧も役に立つ。
そうは言っても、新しいSFはほとんど読んでいないのだが。
もうじき家庭用ロボットが発売されるとか、2020年の東京オリンピックにまでにリニアを完成させるなど、50、60年前にはSFの世界でしかなかったことが、実現しそうである。
そういえば、宇宙エレベーターも実現へのステップへ入ったようだ。ニュースが伝えていた。
起きて、しばらくすると、テレビでニュースを追い、インターネットでニュースを追う。良いニュースはほとんどない。川崎の事件はひどいものだ。年々、人心がおかしくなっているように感じる。世界に目を向けてもそうだ。テロがやまない。今日のニュースでは、アフリカのチュニジアでの事件を伝えている。
3月も下旬に入り、暖かくなってきた。人心には関係なく、季節はめぐっている。火星には太古に広大な海があったらしいとか、土星の衛星、エンケラダスには生命がいるかもしれないなどというニュースにも大いに関心を持つ。また、今度は木星の衛星、ガニメデにも広大な海があるという証拠を見つけたというニュースが流れている。
人間はいつまでも、好奇心をなくしたらいけませんね。
(2015・3・28)
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