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2015年8月

No.408 (Web版58号)3

   ルーナティック31号のお知らせ


ルーナティック30号の発行から時間が経ってしまいましたが、そろそろ来年のルーナティック31号の発行に向けての準備に入りたいと思います。
「どういった特集記事が良いのか、皆様の声をお聞かせください。」
と以前、ご意見を募集したところ

「マンガ特集はどうでしょうか?古い(というか)作品から新作までの中から年代別に好きな作品をピックアップして、コメントを書いてもらう・・とかどうでしょうか」

というご意見をいただきました。
SF漫画もかなりの数の作品がありますし、次号の特集はマンガ特集にしようと思います。

「作品から新作までの中から年代別に好きな作品をピックアップして、コメントを書いてもらう」
という手法もいいですし、それ以外の手法、書き方でも構いません。
皆様の原稿をお待ちしています。

もちろん、特集以外の創作、評論、翻訳等の原稿も広く募集します。
長い原稿を予定されている方は、事前に内容やおおよその分量を、PM編集部か東海SFの会ホームページ
http://homepege3.nifty.com/tokaisfnokai/
の掲示板に連絡していただけるとありがたいです。

締め切りは来年の春、3月くらいを考えています。来年の夏あたりの発行を目標にしています。
原稿の宛先はPM編集部かメールで
cbf06066.cap.y@nifty.com
まで。

31号が発行される頃には、そろそろ会の結成から50周年が近いので、記念になるような豪華な本になるといいですね。

                                           

                                                              ルーナティック31号編集部  

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No.408 (Web版58号)2

SF essay(228回)

川瀬広保


 「ニュー・ホライズンズ」 冥王星に最接近

 今夜(2015・7・14)、8時50分(日本時間)、9年半かけて、ついに、アメリカの惑星探査機「ニュー・ホライズンズ」が冥王星に最接近するそうだ。これは史上、初のことである。
 このニュースは当局の関係者自身が「これはSFではない」と言っているそうだ。
 冥王星は太陽系最遠の「惑星」だったが、いつのころからか「準惑星」に降格された。最新のニュースによると、その直径が2370キロだそうで、地球より小さい。
 こんな遠くて、小さな星へ、何年もかかって到着し、写真を送ってくるということは、すごいことだし、素晴らしいことだ。もうわれわれはかつてのSFの時代に生きているのは間違いない。
 冥王星から見た日食の写真も公開された。それによると、大気があるらしい。予想とは違って、冥王星は生きているようだ。冥土の王であるこの星が、急に身近に感じられるようになった。
 これで、人類は太陽系のすべての惑星へ探査機を送ったことになったということだ。
 昔、読んだジュビナイルSFでは、海王星人や天王星人が出てきたものもあったが、さすがに冥王星人が出てくるものはなかったように思う。
 それだけこの「惑星」は太陽系の奥の奥にひっそりと、だれにも知られずに存在し続けていた。
 今、まさに時代は生きている冥王星であることを思うと、かつてのSFの時代にわれわれが生きていることは間違いない。
 日本人宇宙飛行士の話題もすばらしい。こちらは、地上わずか三百キロ程度の宇宙ステーションで仕事をして、地上との会話もできるが、一方冥王星は地球から54億キロのはるかかなたの距離にあるのだ。
 このどちらの話題もわれわれの大きな興味をひく。

 想像力と好奇心があるから、科学が進歩するのと、科学が進歩して冥王星にまで、人類の探査機が行けるようになるから、また新しいSFが書かれるようになるのと、両面あるのだろう。
 昔、火星に望遠鏡を向けた天文学者が、火星には運河があると言って、火星人がいるのではないだろうかと想像し、物語がかかれた。すでに、人類は、探査機を火星に到着させ、そこには運河はなかったけれど、新たな疑問が出現してくる。冥王星についても、同じだろう。さらに、どんな発見がされるか、興味尽きない。

 さて、今年は猛暑である。すでに、今日も関東の方では、38度ぐらいまで気温が上昇しているらしい。地球がおかしくなっているのは、気候だけでなく、人の心も同様である。忌まわしい事件、事故が後をたたない。
 そんな昨今で、冥王星にまで、アメリカの「ニュー・ホライズンズ」が最接近して、鮮明な写真を送ってきたというニュースは、人々を興奮させ、新しい地平が開かれているのは事実だ。
 その地平はいくつかある。複数のSがついていることが、それを表している。

                     (2015・7・26)

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No.408 (Web版58号)1

最近、見たり聞いたりしたものについてあれこれ

by 渡辺ユリア

皆様今日は。うちの初孫の光陽(みつはる)が満5ヶ月になりました。はやいものです。目はよくみえているようです。時々にっこりと笑いかけます。かわいいです。
さて、6月28日に実家のほうに行きました。私の実家は岐阜県加茂郡八百津町(やおつちょう)にあります。木曽川の中流域で河岸段丘が数多く存在しています。
『世界ふしぎ発見』という土曜日のPM9:00から放映されている番組をご存知ですか?少し前に“外交官 杉原千畝(すぎはらちうね)氏”の特集番組がありました。みた方いらっしゃいますか?約6000人のユダヤ人の生命を救った方です。実は杉原氏は八百津町出身の方です。小学校は八百津小学校を卒業して、その後、家族で名古屋にひっこしたそうです。日本通過のビザを発行して、それは“命のビザ”と呼ばれるものになりました。太平洋戦争のはじまる前にヨーロッパのリトアニアの領事、つまり外交官だったわけです。その当時、ナチスドイツに追われたユダヤ人の方々が、ポーランドからリトアニアに入り、そして日本領事館の前で訴えたそうです。“…日本通過のビザを発行して欲しい…”と。彼らは、シベリア鉄道でウラジオストクに行き、その後、船で日本に行き、そして日本を通過して、おもに神戸港あたりから、米国やオーストラリアに行く予定だったそうです。それで日本を通過するためのビザを発行して欲しいと頼みに来たのです。杉原氏は、いそいで日本の外務省に電報を打ちました。ビザの発行をして良いか‥と。けれど外務省の答えは“否”であったのです。打ってはいけないと…杉原氏は大いに悩みました。窓の中から外のユダヤ人の方々の真剣な表情をみつめ、…そして自分自身に問いかけ、そして自分の判断でビザを発行することを決意したのでした。その後、ビザを書きつづけ、領事館を後にするまで、それはつづきました。(日本政府からのリトアニアから出なさい‥という命令があったためです)
ではこのへんで
                           2015.7.23 yullia

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No.407 (Web版57号)2

SF essay(227回)

川瀬広保

 スタニスワフ・レムの『泰平ヨンの未来学会議』(改訳版)が出たのだが、それを入手するまでにやや難航した。
 最近、新訳版が多く出ているが、これは改訳版である。訳者が変わっていないからである。
 私は、当然のようにいつもの書店にもう並んでいるだろうと、出かけて行った。
 ところが、並んでいない。そこで、店の人に聞いてみた。そうしたら、谷島屋では本店とららぽーと店にしか配本がないという。
 どうしようと思って、いったん店を出た。隣につたやがあるから、そこにはあるだろうと期待して見にいった。残念ながら、ここにもない。結局、もう一度、元の谷島屋に戻って、注文することにした。翌々日に入るという。
 そこで、待つことにした。
 最近、求める本がなかなか手に入らない。もうじき、映画が始まるらしい。映画化のための改訳版だということがわかった。紙に印刷された本を読まなくなってしまった時代である。売れなければ、たくさん印刷するわけにはいかない。
 昔の『泰平ヨンの航星日記』はもう手に入らない。原本はもう40年も前に出版されたものであり、最初の翻訳も古めかしくなってしまっている。そこで、翻訳も新しくしなければいけないのだろう。

 さて、読後の感想だが、これは翻訳がかなり難しかっただろうと思った。
後半、主人公たちがテロによって、おかしな幻覚の未来へ行ってしまったあたりから、少しずつ面白くなる。
 『ソラリスの陽のもとに』のレムという作家には、別の一面があったのだと思わされた。
 朝日新聞の6月19日夕刊に、記事があった。

 娯楽に溺れる未来
「コングレス未来学会議」 あす公開

 残念ながら、浜松では公開されないようだ。


 さて、NASAの探査機「ニューホライズンズ」が、来月7月14日、冥王星へと到達するのだそうだ。9年半の歳月をかけてである。
 冥王星と言えば、太陽系のもっとも遠い「惑星」だった。途中で「準惑星」と「降格」されてしまったが、私の世代にとっては、「惑星」であることは間違いないと思っている。
 とにかく、太陽系最遠のこの「惑星」に探査機がもうじき到着するというのだから、すごい時代に生きているものだ!
 50年ほど前には考えられなかった時代になっていることは間違いない。多くのSFに描かれた時代がやがて来るのであろう。太陽系を所狭しと活躍する人類の物語が、想像より早いのかもしれない。

 さて、最近、火山の噴火、地震の多さ、予想のつかない天候等、また人心では相変わらず事件や事故が多い。世の中はどこへ行くのかと考えざるを得ない。
 世界の人々が平和を願えば、安定した世の中になることも可能だろうと思うのだが、皆さんはどう思いますか。

                      (2015・6・25)

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No.407 (Web版57号)1

マンガ『月光条例』についてあれこれ

by 渡辺ユリア


 今日は。今回は藤田和日郎作『月光条例』についてかいてみます。今年のSF大会の星雲賞のコミック部門のノミネート作品でもあります。

 皆さんは、よく晴れた夜の満月を眺めたことがあるでしょうか?それもじーっと10秒以上みていたことが。その時、何かしら不思議な気持ちになったことはあるでしょうか?
 『月の不思議な力』というテーマで図書館には、かなり本があります。それも学術的な本棚に。地学や宇宙関係の書籍のところです。
 そして『月光条例』というのは、そのコミックスのうら表紙にもかいてあるとおり“…何十年かに一度まっさおな月の光が地上に届きます。そうすると、子どもたちの読む「おとぎばなし」の世界が変になってしまうのです。だから「おとぎばなし」の世界の長老たちは話し合ってたったひとつの法律を作りました。その法律の名前は…『月光条例』と言うのです。変になる…というのは、「おとぎばなし」の登場人物が「おとぎばなし」の世界からとび出して現実世界にやってきて、悪さをするのです。
つづきは…まず、読んでみてください では
                    yullia  2015.6.25

P.S
おとぎばなし…とは、赤ずきんやシンデレラや一寸法師や浦島太郎や桃太郎…などです。

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