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2015年11月

No.410 (Web版60号)2

SF essay(230回)


川瀬広保

「SFファンジンデータ・ベースVER・1・5」

 先日、森東作さんから、「SFファンジンデータ・ベースVER・1・5」が送られてきた。さっそく、中を見たら、手紙の添え書きにあったように明治大学SF研究会発行の「TERRA」創刊号だけ、データ・ベースにない。
 そこで、その創刊号のコピーを探した。以前、原本のコピーをさせてもらったことがあったからだ。創刊はもう47年も前のことである。古き良き懐かしい青春時代に奮闘して作り上げた手書きのファンジンである。
 私は、森さんのところへ原本のコピーを送った。これで日本SFファンジン史の一角にこの「TERRA」も残っていくことだろう。

 今の日本のSFファンジンの現状はどうなっているのだろうか?昔は、ファンとプロの間のつながりが濃かった。そこで、私も手書きのファンジンを作り上げて、プロの諸氏へ送ったものだった。星新一、伊藤典夫、矢野徹、柴野拓美などと錚々たる諸氏へ恐れげもなく送ったものだった。
 SFというものが熱い時代だった。現在のSFファンダムの状況を知るには、森さんが作っていらっしゃるこうしたデータ・ベースが手がかりだ。地道な活動には頭が下がります。

 さて、5年に一度の七面倒くさい国勢調査員をいやいやながらやらされることになって、今、四苦八苦している。一番困るのは、大事な書類が足らないことだ。そこで、「指導員」という人に聞いたら、「コールセンター」へ聞くようにという。そこで、また電話したらあれこれ聞かれて、郵送してくれることになった。新しく転入してきた人や表札も名前も何もない出入りの激しい集合住宅も非常に困っている。
 それにしても、日本人は昔から、非常に細かいことをやるのが大好きらしい。最後には調査結果の数字やパーセントが出てくるだけだ。この調査がわれわれの実生活に役立つとは決して思えない。

 国会も大荒れだ。安保法案は通過したが、後味が悪い。日本人というのは、一度もまとまったことがないように思える。賛否両論どちらもあって、いつの世もまとまらないのが、日本というものらしい。
 世の中、うまくいかないことだらけだ。

 さて、SFの新刊はあれこれ出るが、復刊や新装版、新訳版が多いように思う。かつての目を見開くような着想のこれぞというようなSFはなかなか現れないように思える。
 SFより、現実の方がよりSFらしいからだろうか。
 人間から想像力を取ってしまったら、もうおしまいだ。そう思いながら、SFを追い続けている。
 想像力というのは、「もし、〜だったら」という発想だ。
 もし、時間を行き来できるタイムマシンができたら、どうなるか。人生のやり直しはできるのだろうか。
 もし、光速を超えられたら、どうなるか。
 もし、四次元世界があったら?目に見えない世界はあるのだろうか。
 などと、考えるのがSFだ。

 現実には、そんな空想に浸ってはいられず、毎日が過ぎていく。
 人はもっと想像力を発揮し、それを忘れないようにしなくてはいけないと思う。

                       (2015・9・26)

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No.410 (Web版60号)1

第54回日本SF大会“米魂”アフターレポート

by 渡辺ユリア

 8月29日〜30日に鳥取県の米子市でひらかれた“米魂”。まず29日AM8:05発のやくも3号に岡山から乗りました。私のとなりの席には、大きなスーツケースを持った女性の方がいらっしゃいました。私よりも15才ほど若い方でしょう。“ひょっとしたら…”と思いました。電車は出発して、ほどなくして、その方が話しかけて来ました。「ひょっとしたら目的地は同じでしょうか?」と。「えっ、米子の米魂ですか?」と私は答えました。それからは、その方とSFやファンタジーや小松左京さんの本のことなどいっぱい話しました。楽しかったです。
 そして米子駅に着いて(AM10:15ごろです)5分ほどで目的地のビッグ・シップのロビーに行きました。まず受付けで配布物をもらい、となりの米子文化センターに行き、2Fの『小さなお茶会〜梶尾真治先生』の予約をしました。その後、ディーラーズルームで新村さんと会って、私もスペースをセッティングしました。12:30〜14:00まで『小さなお茶会』に行きました。
『クロノス・ジョウンターの伝説』の舞台をみて先生の小説も読んで、ファンになった方がみえました。私も舞台をみてみたいと思いました。エマノンの話とか児童書の“妖怪スタジアム”の話などもありました。
その後は再びディーラーズルームでとなりのスペースの方と話したり、まわりの原画を見たりしました。
16:30〜18:00まで星雲賞授賞式に行きました。自由部門で受賞した「アオイホノオ」の原作の島本和彦氏のビデオレターのコメントが面白かったです。受賞式の壇上には、作画監督の一本木蛮先生が上がられました。和服で金髪で明るい方、という印象です。コミック部門の作者 石川雅之氏のコメントを司会の方が読み上げられました。「…これで『もやしもん』はSFマンガです、と胸をはって言うことができます…」と。
2日目の30日、AM9:30~11:00『はやぶさやロシア隕石から見えてきた太陽系の姿』の分科会に行きました。お話をされていたのは、鳥取県の三朝温泉の近くにある研究所の研究者の方で、地球内と地球外の岩石の分析研究から、太陽系の天体(小惑星や惑星)の全体の成り立ちなどの研究をされている機関だそうです。『はやぶさ』が持ち返った小粒を電子顕微鏡でうつした写真も公開されました。つづきは、次号で
                 2015.9.17 by 渡辺ユリア

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