No.415 (Web版65号)1
My BESTS 2015
中嶋 康年
1 「バイクとユニコーン」 ジョシュ 東宣出版
「ルナティック」No.26Aに掲載された「アンブロトス」のキューバの著者Yossの日本初の短編集である。当時は「ヨス」と表記したが、これからは「ジョシュ」と書かねばならない。SFよりもファンタジー寄りの短編集。現在、彼の宇宙SF「介錯」を訳出中。
2 「ジェシカ・ジョーンズ」 NETFLIX
9月に始まったストリーミング動画配信サービスの最大手NETFLIXの番組。huluとかdTVなどが日本では先に始まっている。「ジェシカ」はマーベル・コミックスのキャラクターだが、マイナーなので僕も知らなかった。ジュエルという名でスーパーヒロインをやっていたが、現在は引退して探偵事務所を営んでいるという設定。何でも言うことに従わせることができる悪役キルグレイブとの闘いが主軸だが、この設定を知らないと見ていてつらいかも。
3 「デアデビル」 NETFLIX
「ジェシカ」と同じ舞台で展開するマーベルのキャラクター。配信の順でいうとこちらの方が先で、キャラクターとしてもメジャー。2003年、ベン・アフレック主演で映画になったが、こちらはまったく新しいドラマ版。デアデビルとして活動するまでの話なので、画像のコスチュームは最終回になるまで出てこないのが、またいい。
4 「紙の動物園」 ケン・リュウ 早川書房
中国系のSF作家の短編集。最近はピース又吉の帯が付いている。自身が中国系ということで、人種の違いによる軋轢がテーマになっている短編が多く、胸を打たれる。
5 「パーソン・オブ・インタレスト」 AXN/SkyPerfecTV
シーズン4となる。犯罪予知をする主人公側の「マシン」と同じようなシステム「サマリタン」が稼働し、敵対してくる。ここまでくると、もうシンギュラリティーSFの世界になっている。
6 「アンダーグラウンド・マーケット」 藤井太洋 朝日新聞出版
昨年は「オービタルクラウド」が日本SF大賞、「SFが読みたい」ベスト1になったり、「ビッグデータ・コネクト」が出たりと大活躍。最近、注目の作家である。
7 「GOTHAM」 AXN/SkyPerfecTV
バットマンの子供時代のドラマ。今年からシーズン2が始まる。ジェームズ・ゴードン刑事と少年ブルース・ウェインが主人公。ペンギン、キャット・ウーマン、エニグマ、ジョーカーなどの若い頃の姿が出ている。
8 「旋舞の千年都市」 イアン・マクドナルド 東京創元社
主人公と言える近未来のイスタンブールという都市を、精霊が見える青年、少年探偵と老経済学者、市場詐欺を企むトレーダー、蜜漬けミイラを追う美術商、家宝のコーランを探す新米マーケッターの6人が駆け抜ける。
9 「ウォーキング・デッド」 FOX/SkyPerfecTV
シーズン6になって、まだまだ勢いがパワーアップしている。スタート当時は少年だったカールがもう立派な青年になっている。「トーキング・デッド」なんていうトーク番組までできている。
10 「ブエノスアイレスに消えた」 グスタボ・マラホビッチ 早川書房
アルゼンチン作家のミステリ。ある種、異常者の物語だが、「スペイン語圏を席巻した」というだけあって、抜群なリーダビリティ。この続編も書かれる予定があるらしい。
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