No.416 (Web版66号)1
『のんのんばあとオレ』と『猫楠』について
by 渡辺ユリア
この2冊は、去年の米魂の次の日(8/31)に堺港の水木しげる記念館で買ったものです。
『のんのんばあとオレ』は1997年発行。『猫楠』は1996年発行。前者は水木先生の小学校入学から始まる。のんのんばあ…とは、信仰が広かったから、手あたりしだい拝むおばあさん、という意味らしい。そのばあさんに連れられて行ったのが近所のお寺の『地獄極楽』の絵、というと怖いばあさんを連想しますが、このマンガを読んでいるとそのばあさんがしげる少年を気に入っているな、とかばあさんがにっこりと笑っているシーンがあるので、次第にこのばあさんは、いい人だなと感じるようになりました。そしてしげる少年と出会った3人の少女のことも描かれています。少し甘ずっぱい思い出‥というような印象です。
そして『猫楠』のほうは、南方熊楠という、動植物学者、といったら良いのだろうか、博物学者とでも言うのだろうか?珍しい粘菌というものを捜すために紀州勝浦や那智の山の中を歩き回り粘菌を発見する。中には新種のものもあったらしい。1867年生まれ、1941年12月29日死去、75才と書かれている。けれどこの人物を水木先生がマンガで描かれると、…何という人物なのだろうか‥と驚嘆してしまう。そんな作品です。では、この辺で
2016.3.25 yullia
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