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No.426 (Web版76号)2

SF essay(245回)

川瀬広保

  「ルナティック」31号に思う

 新年あけましておめでとうございます。と言っても、これを読んでくださっているころには、もう2月になっているでしょう。
 12月31日には、ほとんどの日本人がするように「紅白歌合戦」を見て、途中で眠くなったけれど、ピコ太郎が出たときは、目を覚まし、終わったら、ほとんどの日本人と同様、近所の神社に初詣に行って来ました。
 願意は多くて、自分でも欲張りだと思っても、願わざるを得ませんでした。外国人に言わせると、日本には神社と寺の両方がどこにでもあり、そのどちらへもみんな出かけていきます。神社で手をたたき、寺でも手を合わせているのは、ちょっとどういうものかと彼らは思っているみたいです。

 さて、「ルナティック」31号が送られてきた。東海SFの会のファンジンの最新号である。
 ファンは、ファンジンや会報によってファン仲間とつながる。長い歴史があるとそこには、東海SFの会の重みがある。
 まんが特集だが、それ以外に翻訳やレポートなど満載であり、楽しい。年に一回とはいえ、発行にこぎつけるのは大変であり、関係者のご努力に心から感謝します。
 思えば、50年ぐらい前に「ルーナティック」の創刊号を白柳さんから、いただいたことを思い出す。あれから、今号で31号。この数字を多いとみるか、少ないとみるかは、人によるだろう。SFというのは、想像力の物語だから常にみんなをひきつける。ウェルヌやヴェルヌの時代から、読者やファンは大変多かった。やがて、クラーク、アシモフ、ハインラインという三大SF巨匠に、ファンは夢中になった。作家の元には、常にファンがいた。ファンのやることは、集まって活動をし、ファンジンや会報を発行し、あれこれ書いて乗せることである。
 東海SFの会も同様だ。年に一回発行されるかどうかの「ルナティック」だが、これからも続いてほしいし、続かせなければいけない。
 あれこれ書いている私自身、読んでいないかつての名作や新しい作家の話題作などをもっと読まなければいけないと常に思っている。現実の社会はトランプ大統領が何を言ったかとか、厳冬の大雪のニュースなどの方に心が行ってしまう。
 SFマインドはいつまでも持ち続けなければと思っている。
                   (2017・1・25) 

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