No.427 (Web版77号)4
けものフレンズはエヴァンゲリオンの夢を見るか? 新村佳三
大変話題になっている「けものフレンズ」というアニメがある。全12話で今現在(2017年2月26日)7話まで放映されている。
ある者は、猿の惑星だといい、ドクターモローの島だという者、マッドマックスだという者、はたまたイングマール・ベルイマン監督の第七の封印との類似性を指摘する者、あるいはダグラス・トランブルのサイレントランニングを参考に語る者もいると聞く。
内容は、12歳?くらいの子供(性別不明。女の子のようにも見えるが、会話では「僕」と)が、アフリカのサバンナのような場所を歩いているが、記憶喪失で自分が誰で、ここがどこか、なぜここにいるのかもわからない。獣の耳と尻尾と敏捷な肉食獣の身体能力を持つ「サーバル」と名乗る少女と出会い、彼女とともに自分が何者かを知るための旅を始める。「図書館」と呼ばれる場所があり、そこでなら何かわかるらしい。
「図書館」に向かう旅先で、様々な獣の能力を持つ少女と出会う。だがどこへ行っても普通の人間はおらず、かつて人間が作ったと思われる廃墟ばかりを巡ることになる。
人間は自分しかいないのか?なぜいなくなったのか?姿は人間に近いが、獣の能力を持つ少女達はなぜ生まれたのか?
その謎とともに、「人間とは何か?」「獣とは何が違うのか?」「獣とは何か?」「共存とは?」「知恵とは?」「争いとは?」「幸福とは?」様々な問いがそれとなく提示される。
あまりの人気ゆえに、登場する獣の能力を持つ少女達に影響されたか、動物園に行き、その獣を観察するファンも多いらしい。
ところが、同時配信されているはずの海外では人気がない。よく訓練された中国人の一部で人気があるらしい。
この先どういう展開になるか全くわからないが、ひょっとしたらかつてのエヴァンゲリオンのような社会現象になるかもしれない。ならないかもしれない。
もっとも、尻窄みで終わり、続きはセカンドシーズンで、ってこともありうるが。
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