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No.447 (Web版97号)2

SF essay(266回)

川瀬広保

 好きなラジオ番組は、NHKの夏休みこども科学相談である。小さい子ほど、素朴な質問をするので面白い。昔、自分が幼稚園や小学校低学年のころ、どんなことに疑問を持ったか改めて、思い出してみたい。
 人は歳をとると次第に疑問を持たなくなっていく。親に聞いても、「そんなことはいいの、そうなっているんだから」と切り捨てられてもう子供は疑問を持たなくなってしまう。
 どんな科学もある人の素朴な疑問から始まったのだ。誰も考えなかったようなことを小さな子が考えて、それを決して「そうなっているんだからもういいの」とは言わないで、まず「そうだね」と受け入れ、さらに発想を広げていくことが大事である。次のような質問が面白かった。
 「どうして数字はどこまでも続くの?」「無限と言う概念があってね」小学生には難しい。「人間以外の動物は泣きますか」動物は悲しくて泣くのか。答えはオランウータンやチンパンジーなどの類人猿は人間に近いから少しは感情を示すらしいという答えだったようだ。
 先人の発想が科学を発達させた。この番組は子どもの素直な発想を大切にしていて、面白いし、楽しい。毎年、楽しみにしている。これからもずっと続けてほしい。

 日本は災害国である。地震や台風、猛暑など毎日のようにその被害が報道されている。ところが、警報が出ても出勤しなければと無理をして出かける人が多い。昔から日本人は働き蜂だから、国全体が繁栄したのかもしれないが、反面、無理をしてけがをしたりする人もいる。不要不急の外出を控えるようにと盛んにテレビで注意喚起しているが、何の根拠もなく自分だけは大丈夫だと考えている。
 仕事ではなくて、ボランティアだとしても、さあ行かなければと頑張る人が多い。だが、高齢者は無理をする必要はない。高齢者がボランティア活動を生きがいとしていたとしても無理はしないことが寛容だ。自然をあなどらないことだ。
 2020年が近づいている。交通費や宿泊費も出ないので、大学生にはボランティアは経済的に無理があるだろうとある人がインタビューで答えていた。それは、大学生に限らない。
 安全を最優先にして、行動したいものだ。
 常に強い台風24号は、朝からNHKが刻一刻と状況を伝えてくれる。今年は台風が多い。明日10月になろうとしているのに、巨大台風の上陸だ。

 さて、SFに話題を戻そう。SFマガジンに連載された「筒井康隆、自作を語る」は毎回、興味を持って読んだが、今度一冊にまとめられて、発行されたので、買ってきた。
 筒井康隆と言えば、日本のSF界を疾走してきたプロである。石川喬司の言葉によれば、星新一が開拓者として道を開き、小松左京がブルドーザーでならし、筒井康隆はさっそうと口笛を吹きながら、スポーツカーでSFワールドを疾駆するといった例えがあったが、その筒井康隆ももう84歳だと言う。まだ新作を出そうだという意欲がラストのインタビューの答えに見える。筒井康隆に昔サインをもらったとか、エレベーターで一緒になったというかすかな記憶がある。白柳孝さんと一緒だった。私はまだ学生だった。古き良き時代の記憶である。昔は、臆せず、いろいろなプロに会いに行った。サインももらった。星、小松、筒井、福島、クラーク等々である。ファンとプロの垣根がほとんどなかった。良い時代だった。

 この本は書誌学的な意味でも貴重である。筒井康隆のすべてを収めている。対話集だから読みやすいし、末尾には筒井康隆のビブリオグラフティがついている。
 私は筒井ファンと聞かれれば、そうだとはたぶん答えない。星新一にはまっていたし、小松左京にもはまっていた。筒井康隆も買って読んでいた。それぞれ作風が違うから一概に好き嫌いは言えない。日本SF界をその黎明期から知っている大物となると、最近の動向は大いに気になるところだ。

 さて、10月に入っても、話題は貴乃花である。世の中は、争いである。動物も泣くより、怒りの方を本能的に示す。さて、今後、どうなるのか注視していきたい。相撲には関心がある。では、また来月。

                    (2018・10・10)

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