No.457(Web版107号)3
SF essay(276回)
川瀬広保
超大型台風接近で日本は揺れた。結局、東海地区はたいしたことなくてよかった。もっとも、全国的に見れば被害があったところがあったようだから、気に留めておかなければいけない。
さて、DVDプレーヤーが古くなって機能しなくなったので、小さくて安いのを買って、「2010」をまた見始めた。「2001年宇宙の旅」は後半20分ぐらいが不可解だと言われて、不評だったこともあったが、この「2010」はよくわかって何度見てもいい。よいSF、SF映画というのはこういうものだと思い知らされる。クラークが画面の隅に出ていたり、英語の言い方の不備を直していたりするところが面白い。
SFではないが高田明和の「うつのツボ」を読んだ。われわれはどうしても「〜するべきだ。〜しなければならない」などと黒白をはっきりつけたがる。そして、うつへと進んでしまう。高田明和の本は昔からよく読んでいるが、この本も興味を持って読んだ。氏は医者であり、僧侶でもある。この前、「チコちゃん」を見ていたら、専門家としてテレビに出ていた。
また、もう一冊「自己肯定感を取り戻す方法」という本も読んだ。うつではなくて、超敏感性格がうつのような生活を引き起こすのだそうだ。あれこれ考えすぎる傾向のある人はもっと自分を肯定するように生きた方がいいらしい。この著者はもう84歳になり、自分もうつになった経験があるからこそ読ませるものがある。
モーツアルトにトランペット協奏曲があるようだと知って、あれこれ調べてアマゾンで注文した。翌日、届いたCDをよく見たら、レオポルド・モーツアルト作だった。アマデウス・モーツアルトの父親作だった。あれこれ調べると、アマデウス・モーツアルトはトランペットという楽器が嫌いでトランペット協奏曲は作曲していなかったらしい。ご存知の方がいらっしゃったら是非ご教示願いたい。
今後、出版される注目SFは昔懐かしい「フロリクス8から来た友人」だ。フィリップ・K・ディックだ。再販ブームのような気がする。昨日、買ってきた。
さて、森東作さんから「SFファンジン・データベースVer1.9」をご恵贈いただいた。こうした地道なご努力があるからこそ、SFファンの裾野が広がるのだといつも思う。この場を借りて、感謝したい。ありがとうございます。
今月はこのぐらいしか書けない。また、来月。
(2019・8・22)
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