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No.459(Web版109号)1

 SF essay(278回)

 川瀬広保

 もう来ないだろうと思っていたら、超大型台風が日本列島のほとんどを水没させたと言ってもいいほどの被害を及ぼした。日本は災害列島になってしまった。10月14日の朝日の朝刊の見出しに「21河川結界 23人死亡」台風19号 不明20人 なお全容把握できず という見出しが躍っている。(その後、死亡者数は70人以上に増える)日本に限らず、世界的にも気象被害が多くなっている。

 さて、モーツアルトに再度はまっている。CDを買いなおしたりしている。ベートーベンのピアノ協奏曲「皇帝」は名曲だが、一度聞くともう1か月ぐらいは聞かなくてもいいように思う。この曲は「気をつけ!整列!」と号令をかけられているようで、名曲には違いないのだが肩がこる。そこへいくと、モーツアルトの曲はどれも癒しになる曲ばかりだ。
 SFについては、どうだろうか。興味があるのは、今は、フレドリック・ブラウンの集大成の二冊目の発行だ。
 たとえ、世界が終わるという時でも、「らーめんを食べに行こう」とかいうのが、女性らしい。世界が終わるときは何もできないからだ。しかし、もっと積極的・肯定的に考えると、クラークの「太陽系最後の日」のように、第二の故郷を求めて、人類は前に進むのだ。クラークはポジティブだった。人類はいつか気象を制御できるのであろうか。昔、降雨は夜間のみで昼間はいつも快適に晴れているという考えがあった。
 台風を制御したり、発生させなくしたりできるときが来るのであろうか。地震もコントロールできるのであろうか。地球の自転や公転をコントロールできないように、気象もコントロールはできないのかもしれない。クラークが発想した静止衛星とそれに伴う技術が実現すれば、水害や地震から逃れられるかもしれない。

 さて、人はこれ以上の傑作や名曲はないかといつも探し続けるものだが、感じ方は人それぞれ違うので、何とも言えない。傑作SF選や名曲選はひとそれぞれだ。SFでもブラウンでもモーツアルトでも、これから私は求め続けることになるだろう。
 あまり描けない。この辺でまた来月。
                     (2019・10・19)



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