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2020年12月

No.471(Web版121号)4

 「楽園の泉」(クラーク作)紀行
          〜シーギリヤ・ロックについてあれこれ〜

 by 渡辺ユリア

 カーリダーサ王のモデルになった王とは、紀元5世紀の後半、ほんの11年の間にこの地を統治し、壮大な岩山に傑作を残した王カーシヤパの伝説は、広くスリランカの人々に言い伝えられているという。異母弟の名はモツガラーナ、実父はダートゥセーナ王。物語はほぼ「楽園の泉」と同じであるらしい。
では、このへんで。シーギリヤ・レディと呼ばれる壁画は美しい
                                  2020.11.15

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No.471(Web版121号)3

 めも(判で押したよう)

 中井 良景

◯  判で押したよう
 プロ野球ドラフトの指名があり、複数の若い選手が記者のインタビューに答えていた。どんな選手になりたいかの問いに若者は、みんなに「夢を与えられる選手になりたい」とか「感動を与えられる選手になりたい」と答えていた。プロ野球ドラフトだけではない。サッカーでも、ラグビーでも、陸上競技でも、水泳でも、記者に問われるとほとんどの選手は同じような答えをする。
 それを聞くとへそ曲がりの私は、いつも、お前らに夢も感動も与えられたくない、と思う。夢や感動は与えたくて与えられるものではないし、与えられて嬉しいものでもない。若い彼らは、その昔、憧れの選手のプレーから夢や感動を貰ったのかも知れない。しかし、それはあくまで受動側が勝手に夢を貰い、感動しただけで、プレーしていた選手が夢や感動を与えようとしたわけではあるまい。
 夢や感動を与えたいという答えは、今や一種の流行で、若い選手はみんな同じように答えることがカッコいいと思っているのかも知れない。あるいは、身近な誰かからそう答えるようアドバイスされているのかも知れない。思考停止の金太郎飴だ。
 たまには、別のコメントを聞いてみたい。「強い選手になってたくさんお金を稼ぎたい」、「有名になって綺麗な女優(またはハンサムな芸能人)と結婚したい」、「世界一の選手になって歴史に名を残したい」、何でもいいじゃないか。大言壮語は嫌われるが、どんな選手になりたいかと訊かれただけだから、答えは自由だ。
 私ならば何と答えるだろうか。「大金を稼いでトム・ピリビのようになりたい」くらいか。気の利いた答えが出なくて、結局「夢や感動を与えられる選手になりたい」と言ってしまいそうだ。
◯ 判で押したよう(その二)
 “開けない夜はない”
 災害にあったり、不幸に見舞われたりすると、必ず誰かが被災者にそんな慰めの言葉を掛ける。
 それを耳にするたびに、私は小松左京の短編「夜が明けたら」を思い出す。寒い季節の夜中に地震で飛び起きた人たちが夜明けを待ちながら会話をする物語だ。動力が止まって灯りもない中で、そのうちいつもの生活に戻るだろうと話している人々が、そうではないということに気づく、という恐ろしい話だ。
 正常性バイアスを疑わなくては、と思わせられる。諸行無常の世にあって、何があっても不思議ではないという感覚を思い出させられもする。百人に一度、千年に一度という言葉が一般的になったが、これまで経験したことのない出来事のことも常に意識する必要がある。当たり前だが。
◯ 判で押したよう(その三)
 脱ハンコ社会が進んでいるようだ。ある報道では、書類から押印欄が九十九パーセント消えるという。確かに単なる申請書や届出書にハンコは不要だ。必要なのは、銀行での現金払い戻しのように、届け出た印鑑と払い戻し者の意思疎通としての印影を照合する場合ぐらいだ。これによりハンコ屋の売り上げが落ちそうで困っていると耳にしたが、それはあり得ない。ハンコを押すケースや回数は減るが、押印の機会がなくなるわけではないから、これまでと同じように誰でもハンコ(印章)を保有する必要は残る。
 “判で押したよう”(同じことの繰り返しで変化のないさま)という言葉は、脱ハンコの流れで廃れて死語になるかも知れない。代わって、電子署名がらみの言葉が生まれる可能性はある。

     二◯二◯年一一月

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No.471(Web版121号)2

 テレビドラマ(今クールの鑑賞作)

 中井良景

 今月になって新しい連TVドラマとアニメが始まったので録画し、鑑賞している。下記がそうで、前月以前に放映開始したものや、過去に放映されて今回再放送が始まったものも一部混じっている。ただ、前月以前に放送終了したものや、一、二回限りのドラマは除いてある。
 まだあるかも知れないが全てはフォロー出来ていない。頭に「×」を付けてあるのは、初回(または二回目、三回目まで)を観てつまらないので以後観るのをやめたものである。回を重ねて観るとまだ増えそうだ。
×アイカツオンパレード   相棒19   赤ひげ3   アクダマドライブ   ×アサルトリリィBOUQUET   ×安達としまむら   ×あのコの夢を見たんです。   暴れん坊ママ   アンという名の少女   池袋ウエストゲートパーク   1億円のさようなら   ×いとしのニーナ   いわかける!Sport Climbing Girls   ウマ娘プリティーダービー   江戸前の旬   焔魔堂沙羅の推理奇譚   おカネの切れ目が恋の始まり   ×おじさんはカワイイものがお好き。   ×おちこぼれフルーツタルト   ×親バカ青春白書   ×俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」としてゲッツされた件   かえるのピクルス きもちのいろ   彼女が成仏できない理由   ×神様になった日   神達に拾われた男   ×仮面ライダーセイバー   ×カレーの唄。   危険なビーナス   ×キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦   きょうの猫村さん   恐怖新聞   キワドい2人ーK2ー   くまクマ熊ベアー   鞍馬天狗(野村萬斎版)   刑事七人(シーズン6)   警視庁ゼロ係〜生活安全課なんでも相談室〜   刑事のまなざし   ×恋する母たち   ×ゴールデンカムイ(第三期)   極主夫道   子連れ信兵衛   五等分の花嫁   ×この恋あたためますか   さくらの親子丼(第3シーズン)   35歳の少女   30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい   七人の秘書   執事西園寺の名推理2   シドニアの騎士 第九惑星戦役   呪術廻戦   STEINS:GATE   少河ドラマ 龍馬がくる   ×女子グルメバーガー部   ×SHIROBAKO   ×スーパーウイングス   すぐ死ぬんだから   先生を消す方程式。   ×戦翼のシグルドリーヴァ   体操ザムライ   ×第501統合戦闘航空団ストライクウィッチーズROADT to BERLIN   DIVER 特殊潜入班   ×ただいま!小山内三兄弟   ×タリオ 復讐代行の2人   ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているのだろうかIII   ×ツキウタ。THE ANIMATION2   天使にリクエストを 人生最後の願い   テンペスト   24JAPAN   洞窟おじさん   都市伝説の女   トニカクカワイイ   ×どんぶり委員長   姉ちゃんの恋人   のだめカンタービレ   ×NOBLESSE   ×ハイスクール・フリート   バベル九期   ×ハルとアオのお弁当箱   半妖の夜叉姫   ×ヒプノシスマイク Division Rap Battle   ひまわりっ宮崎レジェンド   ×秘密結社鷹の爪 ゴールデン・スペル   ×100万の命の上に俺は立っている   ブラザー☆ビート   ブラッデイ・マンデイ   ×ポリス×戦士ラブパトリーナ!   ×ホリデイラブ   ×まえせつ!   ×魔王城でおやすみ   禍つヴァールハイト ZUERST   ×魔術師オーフェン   魔女の旅々 THE JOURNEY OF ELAINA   ×マネキン・ナイト・フィーバー   マリーミー!   ×未解決の女 警視庁文書捜査官 season2   南くんの恋人(高橋由美子版)   ミルドレッドの魔女学校シーズン2   ×無能なナナ   メイちゃんの執事   ×メグたんって魔法使えるの?   約束のネバーランド   ×山女日記 女たちは頂を目指して   ×憂国のモリアーティ   妖怪シェアハウス   ×LoveLive!虹ヶ丘咲学園スクールアイドル同好会   #リモラブ 普通の恋は邪道   ルパンの娘   連続殺人鬼カエル男   レンタルなんもしない人   ×私たちはどうかしている   One Roomサードシーズン
                       二◯二◯年一◯月  

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No.471(Web版121号)1

 富野ワールド

 加藤弘一

静岡県立美術館で富野由悠季の世界という企画展が行われていた。
SFファンとしてはやはりこれは見に行かなくてはなるまい。
しかし、左膝関節痛風を患っていた私は、美術館までの坂道を歩くのが困難になっていた。
というわけで美術館に電話して聞いたところ、痛風でも障害者の駐車場に車を停められると確認出来たので、17日の土曜日に、富野ワールドへと向かった。
会場に入ると、いきなり富野父の開発していた威圧服が出てくる。富野さんはこの父の職業に影響されてSFに目覚めたと言われているらしい。
それからあとは年代順に手塚プロダクションに入社し、アトムの制作に関わった頃からずっと、アニメーション畑を歩いている富野監督の歴史が綴られている。
ただ残念なことにタツノコプロ時代の様子が抜けている。
この時代に大河原さんや塩屋翼といった後の作品の要となる人との出会いがあったと思うのだが、黒歴史なのかそこら辺のエピソードがないのが残念である。
次のブースから監督になって関わってきた海のトリトンや、勇者ライディーンと言った作品の展示が始まる。
前にも書いたと思うが、自分はやはりザンボット3というアニメが大和を越えたと思っているのでその作品の展示が沢山あるのはとても嬉しかった。
ザンボットの映画の話もあったみたいだが、どうやらガンダムブームで頓挫してしまったみたいである。
そして、ガンダムブースが始まり、ビデオもあちこちで放映され、人だかりとなっていた。
だが、待てよ、この人ごみソーシャルナンタラの欠片も無いぞ、大丈夫か。
おまけに富野監督のビグザムやジオングのラフ画の写真を撮ってもいいかと係員に尋ねたら、「ダメです!」と言われてしまった。
大英博物館ならパチパチ撮っても、オーケイなのになんたる事か。
と言うわけで、ショップで図版を買うのだが、これが税込4400円である。
「袋代は3円ですが、どうしますか?」と言われて少しカチンとなった。
写真がダメで、図版を買わせて袋代を取るとはなんという銭ゲバぶりであろうか。
そこで、赤いシャアのバックを買って図鑑をつめて帰った。
2200円の出費であった。

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