No.471(Web版121号)1
富野ワールド
加藤弘一
静岡県立美術館で富野由悠季の世界という企画展が行われていた。
SFファンとしてはやはりこれは見に行かなくてはなるまい。
しかし、左膝関節痛風を患っていた私は、美術館までの坂道を歩くのが困難になっていた。
というわけで美術館に電話して聞いたところ、痛風でも障害者の駐車場に車を停められると確認出来たので、17日の土曜日に、富野ワールドへと向かった。
会場に入ると、いきなり富野父の開発していた威圧服が出てくる。富野さんはこの父の職業に影響されてSFに目覚めたと言われているらしい。
それからあとは年代順に手塚プロダクションに入社し、アトムの制作に関わった頃からずっと、アニメーション畑を歩いている富野監督の歴史が綴られている。
ただ残念なことにタツノコプロ時代の様子が抜けている。
この時代に大河原さんや塩屋翼といった後の作品の要となる人との出会いがあったと思うのだが、黒歴史なのかそこら辺のエピソードがないのが残念である。
次のブースから監督になって関わってきた海のトリトンや、勇者ライディーンと言った作品の展示が始まる。
前にも書いたと思うが、自分はやはりザンボット3というアニメが大和を越えたと思っているのでその作品の展示が沢山あるのはとても嬉しかった。
ザンボットの映画の話もあったみたいだが、どうやらガンダムブームで頓挫してしまったみたいである。
そして、ガンダムブースが始まり、ビデオもあちこちで放映され、人だかりとなっていた。
だが、待てよ、この人ごみソーシャルナンタラの欠片も無いぞ、大丈夫か。
おまけに富野監督のビグザムやジオングのラフ画の写真を撮ってもいいかと係員に尋ねたら、「ダメです!」と言われてしまった。
大英博物館ならパチパチ撮っても、オーケイなのになんたる事か。
と言うわけで、ショップで図版を買うのだが、これが税込4400円である。
「袋代は3円ですが、どうしますか?」と言われて少しカチンとなった。
写真がダメで、図版を買わせて袋代を取るとはなんという銭ゲバぶりであろうか。
そこで、赤いシャアのバックを買って図鑑をつめて帰った。
2200円の出費であった。
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