No.478(Web版128号)1
最近観た(読んだ)作品についてあれこれ
by 渡辺 ユリア
皆様、今日は。SF関係の作品で言いますと “ウルトラQ” がNHKBS2で月曜日の夜に放映されています。白黒ですが、映像は綺麗です。懐かしい。“富士山SOS” や “バルンガ” 不気味さが伝わってきます。
次にマンガの話です。私はGWの休み中に “進撃の巨人” の後半のコミックスをまとめて読みました。33巻まで。次はおそらく大決戦になるでしょう、というような展開です。ここで今までのストーリーを振り返りました。この作品のテーマやモチーフは何だろうかと思いました。
壁に囲まれた街で生まれ、成長したエレン、ミカサ、アルミン。後に大勢の人々とのかかわりがあり、そして壁から出て、進み、ついに初めて海を見る。そしてその向こうに多くの国がある事を知る・・・。私のひとつの感想ですがひとりの人間と世界のかかわりについて、深く考えなければいけないな、と思いました。まず最初のほうで壁に囲まれた世界にいた少年の頃のエレンは、壁の外には何があるのだろうか、外に出てみたい・・と思っていた。そしていろいろな人々とのかかわりあいを通じて成長。そこでいろいろな考えの人々がいる事を発見し、巨人たちとの戦いを経て、そしてついに壁の外へと出てゆく。その後友好な人々の導きで大きな船に乗って、エルディア人である事を隠してその国の人々と話し合いをするために大陸に上陸した。ミカサやアルミンたちと共に。だが、異なった種族の人々がエルディア人を悪魔だとののしり、嫌い滅びてくれ・・と願う人々であった。その事にエレンは深く傷つく事になった。なぜ、そうなったのか。世の中は理不尽な事だらけだ。僕は海というものを見てみたかった。その向こうの人々とも話したい。生きて成長したかっただけなのに・・海の向こうの人々はそう思ってなかったというのか・・・。そう私にはその時のエレンの気持ちが伝わってきました。
けれどそれからのエレンは、自分の本当の気持ちを隠し、そして何かにひきよせられるように、ミカサやアルミンとも距離を取り、自分だけで考え、行動していったのではないでしょうか。個人と世界との関わり合いについて。これではどうしようもない・・と考えていたかもしれません。
そしてその後、エレンは島に来た友好的な人々の導きでマーレ国の首都に一人で潜入。そしてあの夜に巨人となり暴れた。その怒りのままに。世の中は理不尽な事ばかりだ・・と言っているようです。でも、それは現代の世界情勢に通ずる事かもしれない。対立する国と国。人種の違い、宗教の違い・・それでも人々は争う事なく未来をめざしてほしい、そう私は願っています。
yullia 2021.6.20
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