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2021年9月

No.480(Web版130号)3

 龍の子太郎の思い出    新村佳三

 

小学校の頃、年に一度、学校でアニメーション映画の巡回上映があった。低学年のころ、1970年前後だったと思うが、「龍の子太郎」というタイトルの作品が上映された。内容は、貧しい村に住む、母親のいない 太郎という少年が主人公。母親は実は過去に龍にされていて、それを知った太郎が、母親である龍に、龍の力で村の近くにある、湖の土手を壊して、村の田畑に水を呼び込み、村を豊かにしてほしいと、頼む。   母親の龍は了解し、空を飛んで二人で湖の土手を壊し、水を低地に流した。

子供心にもそのアニメーションがとても技術が高く、感動的な内容だった事を覚えている。

翌年は「九尾の狐と飛丸」という伝奇アニメだった。これも優れた作品で、あまりの迫力にしばらく夜怖くて眠れないくらいだった。

月日が経ち、高校に通う頃、1979年あたりだろうか、下校時に映画のポスターが見に入った。東映まんがまつりのポスターだった。中央に「龍の子太郎」の文字と少年の絵があった。小学校の頃観た映画のリバイバルか、と、なんとも懐かしい気持ちになった。だが、高校生が東映まんがまつりに行くのも気恥ずかしく思えて、観にはいかなかった。

また月日が経って、現在。高校の頃、ポスターで見た「龍の子太郎」は小学校の頃見た作品とは違うことを知った。

1979年に東映動画により制作された「龍の子太郎」はスタッフ、監督は浦山桐郎、脚本は浦山桐郎、三井隆史、作画監督は小田部羊一、母親の龍の声は吉永小百合。名作とされていて、海外の評価も高いらしい。残念ながら観たことはない。

すると小学校の時に観た映画は、どういうスタッフの作品なんだろうと思い、調べてみると奇妙な事を知った。そんな作品の記録、どこを探しても無いのだ。一緒に作品を見た同級生に尋ねた事があったが、確かに憶えている、と。自分だけの記憶違いではないらしい。

70年前後に観たのだから、制作されたのは60年代だろう。原作小説が1960年に出版されたので、それより前はない。東映動画の作品リストにはないから、他の会社の制作ということになる。

上映時間も作画もかなりの規模の作品だった記憶なので、東映動画以外の当時の大手アニメーション制作会社というと・・・調べてもまるでわからない。謎は深まるばかり。どなたか何かご存知の方はおられませんか?

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No.480(Web版130号)2

 マンガ “約束のネバーランド” についてあれこれ

 by 渡辺 ユリア

 “約束” とは何だろうか?その事が私の頭に浮かびました。そして物語はゆるやかに牧歌的な風景の中で始まりました。11才ぐらいの3人の子と “ママ” の姿の扉絵・・それは暖かさがあふれ出ています。・・母と慕う彼女は親ではない 共に暮らす彼らは兄弟ではない ここは孤児院で私は孤児・・そして主人公の女の子があらわれる 彼女を呼ぶ誰かの声「エマ」と。この穏やかな風景が “ある事” をきっかけに崩れてしまう。それは怖かったです。自分たちのまわりの世界が今まで思っていた世界とは違って、その世界が牙を向く。エマは言った。全員で逃げよう・・と。ムリだ、と私は思いました。その事実を知った事で彼女は泣いた。それは “これ以上家族が死ぬのはいやだ” というエマの想い。それに対してノーマンは言った。「大丈夫。みんなで一緒にここから逃げよう」と。そしてエマは決意した。もう泣かない。ママは敵。私たちが生き残る方法を見つけなければ・・と。そのあたりスリルあります。 yullia 2021.8.22

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No.480(Web版130号)1

           2021 52回星雲賞 受賞作

 

 日本長編部門(小説)

『星系出雲の兵站』 著者: 林譲治 出版社:早川書房

 

 日本短編部門(小説)

「アメリカン・ブッダ」著者:柴田勝家  出版社:早川書房 単行本『アメリカン・ブッダ』収録

 

「オービタル・クリスマス」著者:池澤春菜 原作:堺三保  出版社:河出書房新社 Web河出

 

 海外長編部門(小説)

『三体II 黒暗森林』  著者/訳者:劉慈欣(りゅう・じきん)/大森望・立原透耶・上原かおり・泊功 出版社:早川書房 単行本

 

 海外短編部門(小説)

「ジーマ・ブルー」ハヤカワ文庫SF2000年代海外SF傑作選』収録  著者/訳者:アレステア・レナルズ/中原尚哉  出版社:早川書房

 

 メディア部門

『ウルトラマンZ』メイン監督 田口清隆 制作 円谷プロダクション

 

 コミック部門

『きみを死なせないための物語(ストーリア)』 著者:吟鳥子 作画協力:中澤 泉汰 出版社:秋田書店 ボニータコミックス

 

『鬼灯の冷徹』著者:江口夏実 出版社:講談社 モーニングKC

 

 アート部門

シライシユウコ

 

 ノンフィクション部門

NHK 100de名著『アーサー・C・クラークスペシャル ただの「空想」ではない』』 著者:瀬名秀明 出版社: NHK出版

 

 自由部門

『疫病退散の妖怪アマビエ』受賞理由:日本人に希望を与えた。コロナ渦にSNSへ投稿されたイラストの数々140年ぶりの流行 受賞者:妖怪アマビエ

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No.479(Web版129号)2

 誕生50年新作相次ぐ仮面ライダー

 中村達彦

 藤子・F・不二雄の「ドラえもん」初期のエピソードに、のび太たちが読んでいたマンガで、正義の味方ライオン仮面がピンチになり、弟のおしし仮面が駆けつけるもピンチに、更におかめ仮面がと言う展開がある。
 これは当時の変身ヒーローブームで、ウルトラマンや仮面ライダーなどで、主人公がピンチになった時、先の兄ヒーローが助けに現れる流れがパターン化しており、それを皮肉ったものらしい。
 また「オバケのQ太郎」のアニメ第2弾「新オバケのQ太郎」は72年に放送されるが、ブルトラマンとカメ仮面と言う劇中ヒーローが対決する話がある。
 ウルトラマンや仮面ライダーは子供の人気は現代まで50年を超えている。
 1970年に東映で「仮面ライダー」が企画され、石ノ森章太郎(当時は石森章太郎)にキャラクターやストーリーが発注された。
 当初は「逃亡者」のようなストーリーが考えられ、グロテスクでリアルな作品作りを目指し、当初、悪の組織に改造された主人公で、髑髏をモチーフにしたヒーローで進められたが、東映重役陣が髑髏を敬遠したため、ならばとバッタから新デザインを作った。
 石ノ森は当時問題になっていた公害や核兵器と言った科学とそれに対抗する自然の力を暗に取り入れ、組織ショッカーや改造された主人公が変身する設定を肉づけする。
「仮面ライダー」は1971年4月から放送開始した。
 当初は視聴率が芳しくなく、最初、「仮面ライダー」の怪人を見た私は、「怖いなあ」と思い、当初ははまらなかった。
 更に放送が1クールになる前に、主人公本郷猛を演じる藤岡弘がバイクアクション中に負傷するアクシデントが発生する。
 この時、「仮面ライダー」は打ち切り終了となっても仕方なかったが、スタッフは、脚本で仮面ライダーは急きょヨーロッパへ行ったことにして、2号を登場させることとし藤岡に変わって、佐々木剛が主演することになり(藤岡を殺そうと言う案も出たが、プロデューサーが反対して却下された)、ホラー色強かった脚本を、アクション重視の幼児にもなじみやすいものに一新した。
 変身や格闘技を重視し、単純明快にしたストーリーは、設定考証で「?」の部分が多く、他に違う回で脚本を再利用し同じストーリーをまたやる、ギャラが安いなどの問題もあったが、回を重ねるごとに視聴率が上がっていき、72年1月ダブルライダーの活躍は30%を超えている。
 キャラクター商品が売れ、変身ヒーロー専門の雑誌も出るようになり、社会現象になったと言っても良い。
 私も途中からそのカッコいいアクションが好きになった。
「仮面ライダー」は子供の人気番組、変身ヒーローの代表作として認知され、放送は延長。続編が作られ75年12月まで放送された。
 東映は「変身忍者嵐」「人造人間キカイダー」「ロボット刑事」など同じ石ノ森の作品を、次々に放送して、同じように人気を博し、70年代一世を風靡した。
 長い放送で飽きられ一時人気は落ちるが、「仮面ライダー」は80年代になってからも、新しいTVシリーズが作られている。
 石ノ森は、TVとは別に自分がキャラクターを手がけた作品のマンガを描き、そちらの『仮面ライダー』は71年末にTVとは独自の展開結末を迎えた。
 ラストはショッカーの日本人洗脳計画をダブルライダーが叩き潰すが、その洗脳計画は元々日本政府のもので、ゲストの少年が原爆症で死んでしまい、本当の正義はどこにと言う歯切れの悪いラストだ。
 87年には、『仮面ライダーBLACK』がTVで放送され、マンガも連載されたが、TVとは違った展開に、暗い結末となった。同年、とんねるずが『みなさんのおかげです』で仮面ノリダーというパロディをやったが、石ノ森はそれだけ仮面ライダーに人気があるのだと、容認している。
 その後『仮面ライダー』はビデオで新作が作られ、98年に石ノ森が逝去した後、再びTVで新作を放送しようという機運が高まり、2000年に『仮面ライダークウガ』が放送された。
 ストーリーは、当時のガメラやウルトラマンのように遺跡から新しい仮面ライダーが誕生、人々を殺害する怪人に立ち向かう内容で、またシミュレーションのリアルな作風でも注目され、1年にわたって放送された。
 21世紀になってから登場した仮面ライダーシリーズは21年に及び、現在『仮面ライダーセイバー』が放送中だ。
 撮影にはCGなどの特撮技術が取り入れられ、ストーリーフォーマット、毎年チェンジされ、昭和の変身やバイクや格闘技を重視した作風とは全く違う。パラレルワールドやタイムスリップ、機械生命体などのSFを取り入れた設定を構築した。
 どの作品も、仮面ライダーが3人も登場し共闘。ある話では10人も登場し、それぞれの正義のため戦うことも。
 コミックやスピンオフ、映画も作られ、ライダー出演俳優たちも大きな映画やTVドラマで主演するなど注目されている。
 なお、昭和の『仮面ライダー』は古くから東映作品を手がけた伊上勝が多くの脚本を書いたが、平成には息子の井上敏樹がシリーズ構成を含め多くを執筆した。
 今年、『仮面ライダー』は50周年を迎えたが、庵野秀明監督の『シン・仮面ライダー』をはじめ、複数の新作プロジェクトが進行中、注目される。

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No.479(Web版129号)1

 「Disney+」のことなど

 中嶋康年

 ネット動画配信サービスは、Disney+が加わり、充実感が増してきた。私はNETFLIX、Amazon Prime、huluの三つに加入してきたが、huluで「スーパーガール」シーズン4を見終わったのを機に、huluを抜けてDisney+に加入することにした。映画「アベンジャーズ・エンドゲーム」の後を描くMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)フェーズ4のドラマシリーズが見られるからである。PM6月号の表紙にした「ファルコン&ウィンターソルジャー」(サノスにより半減した人類が戻ってきたとき、社会はどう変わるのか、キャプテンアメリカ亡き後、誰がキャプテンアメリカを継ぐのか)「ワンダヴィジョン」(ヴィジョンを失ったワンダは「奥様は魔女」風のシットコムの世界を作り上げていた)「LOKI」(アベンジャーズ・エンドゲームでアベンジャーズから逃げ去ったロキはTVA(時間変異取締局)に拘束されるが、多元宇宙に散らばったロキの変異体を拘束することに協力させられる)と、これまでに3つのドラマシリーズが展開されている。そして、ここでは今までのマーベルの映画全作が見られるのに加えて、「スターウォーズ」シリーズもディズニー参加に収まったため、「マンダロリアン」などのスピンオフシリーズも観ることができる。とりあえず、「エンドゲーム」もう一回見るか。
 その他、NETFLIXで見ているもの。「スタートレック・ディスカバリー」「呪術廻戦」「ビッグバン・セオリー10」「瞳の奥に」「クイーンズ・ギャンビット」「岸辺露伴は動かない」「ゴジラ・シンギュラポイント」「陰陽師・二つの世界」「不滅のあなたへ」「ラブ・デス+ロボット2」など。
Amazon Primeでは「怪物事変」「StarTrek:LowerDecks」「Vivy」「オッドタクシー」「ジャスティスリーグ・スナイダーカット」「チャーリーズ・エンジェル(2020)」「炎の消防隊2」など。

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