« No.480(Web版130号)2 | トップページ | No.481(Web版131号)1 »

No.480(Web版130号)3

 龍の子太郎の思い出    新村佳三

 

小学校の頃、年に一度、学校でアニメーション映画の巡回上映があった。低学年のころ、1970年前後だったと思うが、「龍の子太郎」というタイトルの作品が上映された。内容は、貧しい村に住む、母親のいない 太郎という少年が主人公。母親は実は過去に龍にされていて、それを知った太郎が、母親である龍に、龍の力で村の近くにある、湖の土手を壊して、村の田畑に水を呼び込み、村を豊かにしてほしいと、頼む。   母親の龍は了解し、空を飛んで二人で湖の土手を壊し、水を低地に流した。

子供心にもそのアニメーションがとても技術が高く、感動的な内容だった事を覚えている。

翌年は「九尾の狐と飛丸」という伝奇アニメだった。これも優れた作品で、あまりの迫力にしばらく夜怖くて眠れないくらいだった。

月日が経ち、高校に通う頃、1979年あたりだろうか、下校時に映画のポスターが見に入った。東映まんがまつりのポスターだった。中央に「龍の子太郎」の文字と少年の絵があった。小学校の頃観た映画のリバイバルか、と、なんとも懐かしい気持ちになった。だが、高校生が東映まんがまつりに行くのも気恥ずかしく思えて、観にはいかなかった。

また月日が経って、現在。高校の頃、ポスターで見た「龍の子太郎」は小学校の頃見た作品とは違うことを知った。

1979年に東映動画により制作された「龍の子太郎」はスタッフ、監督は浦山桐郎、脚本は浦山桐郎、三井隆史、作画監督は小田部羊一、母親の龍の声は吉永小百合。名作とされていて、海外の評価も高いらしい。残念ながら観たことはない。

すると小学校の時に観た映画は、どういうスタッフの作品なんだろうと思い、調べてみると奇妙な事を知った。そんな作品の記録、どこを探しても無いのだ。一緒に作品を見た同級生に尋ねた事があったが、確かに憶えている、と。自分だけの記憶違いではないらしい。

70年前後に観たのだから、制作されたのは60年代だろう。原作小説が1960年に出版されたので、それより前はない。東映動画の作品リストにはないから、他の会社の制作ということになる。

上映時間も作画もかなりの規模の作品だった記憶なので、東映動画以外の当時の大手アニメーション制作会社というと・・・調べてもまるでわからない。謎は深まるばかり。どなたか何かご存知の方はおられませんか?

|

« No.480(Web版130号)2 | トップページ | No.481(Web版131号)1 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« No.480(Web版130号)2 | トップページ | No.481(Web版131号)1 »