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2021年12月

No.483(Web版133号)3

 未来はどうなる?

 中村達彦

 11月にBSプレミアムで、SF映画でロバートゼメキス監督の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」が、週ごとに放送された。
 うだつが上がらない高校生のマーティ・マクフライが、マッドサイエンティストドクに開発された車型のタイムマシンデロリアンで、30年前にタイムトラベル。そこで過去の両親に会い、母親が自分に恋してタイムパラドックスが生じるなどトラブルが相次ぐ。このままでは、マーティが消滅してしまう。
 マーティは、その明るさと行動力で次々にトラブルを解決し、現代へ帰還する。
 現代では、若干改変があり、家庭が良い方に変わっていた。
 上映は36年前の1985年で、年末に日本でも上映されヒットした。
 アイデアはタイムトラベルだが、次々にピンチになり、予想できなくて「さあどうなる」とくぎ付けに。マイケル・J・フォックス演じるマーティが当時の若者らしい台詞と共に軽快なアクションで次々にピンチを乗り切っていく姿に魅了された。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は89年にPART2が、半年後に早くもPART3が作られた。 
 前作の終了直後、新たに改造され飛行も可能になったデロリアンで2015年へ行ったマーティとドク。
 未来でマーティの息子が犯した過ちを防ぐが、その後、マーティがしてしまった行動から、過去が改悪されてしまう。
 マーティはドクと異なった1985年を経て、再びPART1の1955年の時へ行き、改悪を防ごうと奮闘する。
 幸い歴史が改悪されるのは回避されたが、ドクが雷雨でデロリアンごと70年前にタイムスリップ。PART3へ。
 マーティは70年前地中に埋められたデロリアンを発掘、55年のドクの助けを借りて過去の世界1885年へ。そこでドクと再開するが、西部劇の世界で新たなトラブルに見舞われてしまう。命を落とす危機に。
 果たして2人は現代に帰られるのか?
 続きは急きょ作られた感があり、所どころ「あれ?」と思う疑問点もあるが、伏線はあらかた回収され、良い結末で幕を閉じる。
 あちこちにSF好きのニヤリとするネタがある。マーティが55年の世界で、若かりし父親がSFを書いており、深夜、就寝中の父親を驚かすが、その際、バルカン星人のダースベイダーだと名乗る。
 2015年の世界にタイムスリップすれば、車が空を飛んでいるなど、すでに終わった2015年より進んだ世界(ジョーズは19作まで新作が作られ、バーチャル喫茶店では、実際はこの時亡くなっているレーガンやマイケル・ジャクソンもいる)がある。続いて戻った1985年の世界ではマーティの過ちで、大儲けして羽振りが良い悪役がおり、その姿はトランプ前大統領を連想する……。
 そして1885年にはジューヌ・ヴェルヌがアメリカでも知られ、その名前が最後にあることで使われる。 
 他にも劇中いろいろなお遊びがある。
 ジューヌ・ヴェルヌはドクも好きな作家で、彼は「海底二万里」「地底旅行」や「月世界旅行」を書いた。 
 話は変わるが、ヴェルヌの「月世界旅行」は、それまで書かれた月へ行く話より、科学考証を重視している。世界各地で読まれ、多くの人々に影響を与えた。
 BSプレミアムでは月曜日夕方「映像の世紀」と言う番組を放送している。世界各地でこれまで撮影された映像を、歴史やテーマで区切って放送するが、ロケット開発や月への到達について多く取り上げた。
 20世紀初頭、ロシアのコンスタンチン・ツィオルコフスキーは独学で宇宙旅行について研究。彼はまたSF作家としても活動し、ソ連建国後、宇宙旅行について作られたSF映画に関わっている。宇宙服や重力環境を正しく予測した。
 少し時を経て、ドイツでは、ヘルマン・オーベルトが宇宙旅行について研究、ドイツ宇宙旅行研究会に入り、映画監督フリッツ・ラングの撮った「月世界の女」に関わり、映画の中で本当にロケットを飛ばそうとしたらしい。オーベルトの弟子にあたるヴェルナー・フォン・ブラウンはナチスに近づき、ロケット兵器V2号を開発実用化。戦後にアメリカに亡命、後にアメリカ航空宇宙局NASAで本格的な宇宙開発を進める。同時にディズニーの作品に協力している。
 一方、ソ連は第2次世界大戦で、ドイツからV2号や多くの技術を入手。戦前からの自国の研究と合わせ、戦後しばらくロケットの技術で世界をリードした。 
 しかしガガーリンの宇宙遊泳を成功させるが、当時ソ連領内のロケット基地で爆発事故が起こり、多くの犠牲者が出していると「映像の世紀」で明かしている。
 そして1969年、アメリカは月への着陸を成功させる。「月世界旅行」から100年足らず、SF小説が世界を動かしたのだ。
 それから半世紀以上が経過した。
 2021年ももうすぐ終わる。新型コロナが依然世界にはびこっているが、日本はオリンピックをやり、世界は温暖化問題を話し合った。気温上昇は深刻な問題になっている。
 宇宙に目を向ければ、中国が宇宙開発に力を注ぎ、民間企業が次々に宇宙に参入している。ウイリアム・シャトナーも宇宙へ行った。
 来年は、未来はどうなるのだろう?
「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3」結末、ドクの台詞で締めくくられている。「君達の未来はまだ決まっていない。未来は自分で切り開くものだ」

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No.483(Web版133号)2

 さいとう・たかを先生の作品の思い出

 by 渡辺ユリア

さいとう先生の思い出とは、「ザ・シャドウマン」のコミックスを買って、その画面の迫力やストーリーの起伏などが気に入り、友人に本を貸したことがあります。もう44年ほど前のことです。この作品は、平凡な新聞記者の熱血青年が悪の組織につかまり、改造されてしまうのですが、逃げ出し、正義のために敵と戦う話。昼はふつうの肌の姿ですが、夜になると黒い肌に変化し、スーパーマンのようなパワーのある力を持ったヒーローになるのです。そういう展開が面白いと私は思いました。
他には「バロム・1(ワン)」や「サイレント・ワールド」も記憶があります。ワクワクしましたね、読んでいると。  では、このへんで
                 yullia 2021.11.18

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No.483(Web版133号)1

 「エターナルズ」のことなど

 中嶋康年

 映画「エターナルズ」見ました。新聞評では好意的なことは書かれていなかったが、全くの杞憂で、感慨深い気持ちで映画館を出ることができた。
 ──異星の種族エターナルズは今から7000年前デヴィアンツという怪物から地球人類を守るため宇宙の創造者セレスティアルズに命じられ地球へやってきた──というのが発端。メソポタミアのころから要所要所で人類を助けてきて、ときには介入しすぎたり、介入するのをやめたりしてきたのである。そんななかで、彼らは信頼しあったり、反発したりしてきた。ところが、「不老」ではあるが、「不死」ではない。ただ一人、上位種族であるセレスティアルズとの交信ができるエターナルズのエイジャックが謎の死を遂げる……。このリーダーの交代劇は、全く性質は異なるが、最近私は地域の小さな神社の神社総代の代表をやらされていたので、少し刺さるところがあった。「マーベルらしくない」という批評がある。確かにエターナルズにはお馴染みのキャラクターは出てこないし、今までのマーベル映画ヒーローとは一線を画している。セリフでは「バットマンとアルフレッド」とか言うし、「スーパーマン」は2回も言った。しかし、原作コミックは1976年というからこれもれっきとした「マーベル宇宙」なのである。
 監督はアジア系女性で初のアカデミー・監督賞を「ノマドランド」でとったクロエ・ジャオ。「ディズニー+」にあったので見たが、同じ監督の作品とは思えないほどの穏やかな作品。しかし、「ノマドランド」の主人公、60代のおばちゃんが企業倒産で住居を失いバンで放浪者生活を始めるが、姉や路上で出会った人たちの誘いを断って一人暮らしを続けるその姿は、エターナルズの自分たちの種族の本当の正体を知った後も各人の主義に従って戦い続ける姿に通じるものがあった。「ノマドランド」のおばちゃんが映画館のまえを通るシーンがあるのだが、そこで上映中だったのが、「アベンジャーズ」。やはり監督こういうのが好きなんだね。キャストでは中心人物セルシを演じたジェンマ・チャンが素晴らしい。どこかで見た顔と思ったら、意識を持ったアンドロイドの役をやったドラマ「ヒューマンズ」の主役だった。アンジェリーナ・ジョリーの華麗な剣術も見事。能力を発揮するときの金色の線が走るところも美しい。

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No.482(Web版132号)5

 すぎやまこういちさんの事

 加藤弘一

あのドラゴンクエストのすぎやまこういちさんが亡くなられたという記事が載った。
まあそう言うだろうが、自分的には少し違う。
1979年のサイボーグ009やイデオンのすぎやまこういちではないのか。
そのバックグラウンドミュージックにはDQのメロディの原型が数多くある。
特に009は善と悪がテーマなので類似点が多くある。
ブラックゴーストのテーマミュージックはDQの悪のミュージックそのものである。
まあ、そうやってメロディの違いを楽しむのも一興である。
さいとうたかをさんも亡くなられた。
あのゴルゴ13のという冠付きである。ゴルゴ13は作者がなくなっても連載は継続するとのこと。
サザエさんやドラえもんなど作者がなくなっても続くアニメはあるのだが、個人的作業の漫画でこれが出来るのはさいとうさんならではのスタッフ作りということか。
ゴルゴ13も面白いが、自分は宇宙の15少年漂流記「サイレントワールド」や、大地震で家族と別れたサトル少年が家族との再会を目指す「サヴァイバル」をおすすめしたい。

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No.482(Web版132号)4

 “ズッコケ三人組” (那須正幹 作)についてあれこれ

 by 渡辺 ユリア

 このシリーズを知っていますか?小学校6年生の三人の少年が出てきます。その中で1999年7月に刊行された“ズッコケ海底大陸の秘密”について書いてみます。
・ ・夏休み、四国の愛媛県にあるタカラ町にハチベエは友だち2人(ハカセ モーちゃん)をつれて、おじさんの家に泊まりがけで遊びに来た。去年、一人で来た時には、おじさんとおばさんと共に小型ボートに乗って、無人島に上陸してキャンプをしたそうである。それで今年は2人を連れて来たのである。
 さて、次の日の朝、おじさん、おばさんと共にハチベエたち三人はマリーナに行ってみると、何と30数フィートあるクルーザーが待っていた。そのクルーザーに乗って海に出て、とある場所に錨を下ろし、釣りを始めた三人。けっこうとれたらしい。その後、その近くで行方不明になったダイバーがいる、という事を聞いた。そしてカッパを見かけた・・という噂も聞く。その後、そのダイバーの娘さん(小六)と共に三人はカッパを探そうと夜中に出かけた。そこで奇妙な生き物に遭遇する・・というストーリーですが、何とムー大陸やその生き残りの人々の子孫というものが現れて、心が躍りました。ではこの辺で。

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No.482(Web版132号)3

 ゴルゴ13いまだ完結せず

 中村達彦

 さいとう・たかをが亡くなったと言う訃報が伝えられた。享年84歳。
 60年以上マンガを描き続け、多くの作品を世に出した。
 代表作「ゴルゴ13」は68年から現在に及び、単行本は200巻を超える。どこの組織にも属さぬ暗殺者を描いたストーリーだが、多くの人に読まれ、記録的作品である。
 二度実写で映画があり(うち1つは今年新型コロナで亡くなった千葉真一がゴルゴ13役)、アニメも度々作られた。
「無用ノ介」「雲盗り暫平」など他にも多くの作品を発表し水戸黄門や新撰組を題材にした作品もある。日本のマンガでさいとうが果たした役割は大きい。
 彼の前までマンガは子供の読むものとされていたが、さいとうは大人の鑑賞も目指した劇画を目指し、映画の演出を取り入れた。
 自らがストーリーを考え、絵を描くだけでなく、分業制を取り入れ、作画や脚本を自分よりうまい複数の人にやってもらい(中には、プロの作家、マンガ家もいる)大量の質と量を保った。彼自身のプロダクションを有し、後に出版社を興した。
 出版社で出した時代劇雑誌乱で、池波正太郎の「鬼平犯科帳」を自ら劇画化、長期連載した。他にも時代劇のマンガを複数掲載しており、先日亡くなったみなもと太郎の代表作で未完に終わった「風雲児たち」を乱で掲載している。
 さいとうは、大阪で活動を始めた頃に手塚治虫を訪ねたことがあったし、東京では石ノ森章太郎やちばてつやとも親交を結び(藤子不二雄Ⓐの「まんが道 愛…しりそめし頃に…満賀道雄の青春」にもさいとうがトキワ荘を訪ねて、マンガ家たちと親交を結ぶエピソードがある)、後に手塚や石ノ森から原作をもらい劇画で描いている。
 そう言えば、やはり映画から大きな影響を受け、歴史ものでも多くの作品を発表している横山光輝は、88年に大河ドラマ化された新田次郎の「武田信玄」をマンガで描いたが、さいとうも新田次郎の「武田信玄」を手がけている。両方を読み比べてみると、さいとう版の方がドラマの描き方や登場人物の感情の変化が富んでいて面白かった。
 さいとうは、時代劇や現代ものの作品が多く、SFものが少ないように思えるが、70年に連載された2人の主人公が合体してヒーローになる「バロム・1」は、東映で特撮放送された。小松左京の「日本沈没」を少年チャンピオンで連載している。
 67年に連載された「THE・シャドウマン」は、悪の組織に新聞記者の青年が超力を持つ人間に改造されるも、己の正義のため組織と戦う「仮面ライダー」に通じたストーリーで、組織も次々に刺客を繰り出し、主人公の友人や彼を助ける善意の組織も登場する。特撮化されなかったのは惜しい。
 76年の「サバイバル」は、地球が天災により壊滅的被害を蒙り、生き残った少年が家族を探して流離うが、後半では生き残った人々とのドラマがあり、週刊少年サンデーで22巻まで話が続いたヒット作となった。
「サバイバル」は近年別のマンガ家にリメイクされ、90年代には隕石にミサイルを撃ち込んだことで地球が壊滅的な被害を受け、生き延びる人々のドラマをハードに描いた「ブレイクダウン」がある。執筆にあたって阪神淡路大震災も参考にしたらしい。
「ブレイクダウン」の少し前に描かれた「漂流」は本格的SFである。大型宇宙船が遭難、長い月日が流れ、多くの人間を乗せて宇宙をあても無く彷徨っている。その中の青年ゴローは住人たちのグループにリーダーに担ぎ上げられてしまう。
 ゴローはグループをまとめたり、彼の台頭を良しとしないものと対立しながら、様々なトラブルを解決。やがて宇宙船を取り巻く秘密を知り、人々を導いていく。
 その前の66年には、宇宙を舞台に、最新の宇宙船に密航した少年たちが、出発後、教官が事故で死に自分たちの力で宇宙船を動かし、続いて異生物と戦い、独自で生きる道を切り開いていく「サイレントワールド」を週刊少年マガジンで発表している。
「ゴルゴ13」も度々SF設定が使われた。核兵器を無力化させるビームとか、コンピューター生命体が己をイエスキリストと名乗る、イラクで開発されたアメリカまで砲弾が届く長距離砲とか、ゴルゴ13の狙撃を阻止するエスパー、ヒトラーや毛沢東のクローンなど様々なアイデアを用いた。
 印象的なのは、148巻に収録されている「装甲兵SDR2」。ベトナム戦争の失敗から、アメリカ軍はロボット兵器を開発(開発には日本の技術も使われている)。そのテストで世界中のテロリストを無人島に集め、戦わせる。容赦なくテロリストを倒していくロボット兵器バトルスーツSDR2。そこへ偶然ゴルゴ13が迷い込むと言うエピソード。
 他にも面白いアイデアが「ゴルゴ13」には多く用いられ、先取りした話も。
 物語の構成でも、冷戦から現在の混とんとした世界でゴルゴ13は活躍したが、マンネリに終わらず、いろいろな意外な手段を見せてくれた。ストーリーによっては、ゴルゴ13が最後のコマだけ出演する回があったり、毎回事件に巻き込まれるキャラクターを物語の中心にすることもあるなどひねりを加え、飽きさせなかった。
「ゴルゴ13」の最終回はどうなるか?読者の間でささやかれており、既にさいとうの手で描かれているとも言われていた。
 生前のさいとうも結末を考えているとコメントしたが、プロダクションスタッフの手でしばらく続けられると言うことである。

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No.482(Web版132号)2

 「DUNE」のことなど

 中嶋康年

 映画「DUNE 砂の惑星」見ました。素晴らしい。
どうしても1984年のデビッド・リンチ版と比べてしまうのだが、それと比べると出来はいい。ただ、タイトルのところに「Part One」と出るように、途中までしか描かれない。原作は古典といわれるほど名作の名も高いし、映画化も一度されていることからネタバレということもないだろうから書いてしまうと、ポウルが母親と砂漠へ出てフレーメンに受け入れられるところで終わっているのである。リンチ監督のはグロテスクな感じがあったが、今度は「ブレードランナー2049」「メッセージ」の監督とあって、「荘厳」というか美しい感じがした。主人公のティモシー・シャラメはもちろんだが、ダンカン・アイダホ役のアクアマン・ジェイソン・モモアが良かった。チャニ役のゼンデイヤ・スパイダーマン・MJは今回活躍の場がなかった、次回に期待である。ガジェットで秀逸だったのが「オーニソプター」と呼ばれる羽ばたき飛行機。1972年の矢野徹訳原作では「鳥型飛行機」と訳されていたが、今回の映画では鳥というより「トンボ」であり、実際にはばたく。羽をたためば高速で降下するし、攻撃を受けて羽を一枚やられれば残りの羽を固定してグライダーのように不時着する。実際にあったら、本当に飛びそうだ。
 今は酒井昭伸の新訳が出ているが、私が読んだのは1972年の矢野徹訳の方だ。確かまだ持っているはずと本棚の奥を探してみると、かなり古くなっているが確かにあった。本編4冊と「砂漠の救世主」「砂丘の子供たち」3冊が石森章太郎(当時)の表紙と、口絵、本文中には挿絵もあったりで今となっては貴重かもしれない。「砂」の惑星ということで、ほとんどの絵を点描で描いていたのはすごい(砂の惑星に行く前のシーンは普通の実線で描いている)。昔の「はまなこん」の酒場では「クイサッツ・ハデラッハ」というサツマイモの辛い料理だったか?があったなぁと懐かしく思い出した。

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No.482(Web版132号)1

 デューンを観て

 加藤弘一

以前このタイトル映画を観たのは40年前デビット✻リンチ監督の作品であった。。冒頭の皇帝とギルドの会話のシーンから引き込まれ、時間の制約から走りすぎた感じはあったものの「ワオ完結した。」と言う感激を味わえた。
今回はタイトルの下にONEと出ているのに気付き「なんだ続くのか」と少しガッカリしてしまった。そのせいか冒頭の部分はウトウトしてしまい、ハットしたらデューンでハルコンネンがアトレイデスを攻撃しているシーンになっていた。
そして、主人公ポール・アトレイデスの逃亡シーンで突然ブラックアウトしてしまったのでフィルムが切れたかと思った(昔よくあったもので)ら、エンドロールが始まったので(終わったのか)と気付いた。
エンドロールが終わった後何かあるのかと期待も空しく映画はそのまま終わった。
ウトウトしたのは退屈なシーンが多かった事、一作で終わらなくてもいい分間延びした部分が多かった。
戦闘場面が後半に集中しやたらに長く、ダンカン・アイダホが活躍する。
そして、何であの人が女性なの。映画にも女性を何%出さなきゃいけない規定でもあるのか。あの人の娘があの娘だと人種が違うんですけど。
砂漠の飛行機オーニーソプターが、鳥形からトンボになっていた。
震動病になりそうである。
と色々あって後半はウトウトする暇はなかったようである。
さて、続く訳であるが、藤枝シネマでは客は15人程であった。
大丈夫だろうか!?
私は次回作を見る事が出来るだろうか。
ハヤカワは記念に息子ブライアンが書いた完結編を出してくれるのか。

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