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No.483(Web版133号)1

 「エターナルズ」のことなど

 中嶋康年

 映画「エターナルズ」見ました。新聞評では好意的なことは書かれていなかったが、全くの杞憂で、感慨深い気持ちで映画館を出ることができた。
 ──異星の種族エターナルズは今から7000年前デヴィアンツという怪物から地球人類を守るため宇宙の創造者セレスティアルズに命じられ地球へやってきた──というのが発端。メソポタミアのころから要所要所で人類を助けてきて、ときには介入しすぎたり、介入するのをやめたりしてきたのである。そんななかで、彼らは信頼しあったり、反発したりしてきた。ところが、「不老」ではあるが、「不死」ではない。ただ一人、上位種族であるセレスティアルズとの交信ができるエターナルズのエイジャックが謎の死を遂げる……。このリーダーの交代劇は、全く性質は異なるが、最近私は地域の小さな神社の神社総代の代表をやらされていたので、少し刺さるところがあった。「マーベルらしくない」という批評がある。確かにエターナルズにはお馴染みのキャラクターは出てこないし、今までのマーベル映画ヒーローとは一線を画している。セリフでは「バットマンとアルフレッド」とか言うし、「スーパーマン」は2回も言った。しかし、原作コミックは1976年というからこれもれっきとした「マーベル宇宙」なのである。
 監督はアジア系女性で初のアカデミー・監督賞を「ノマドランド」でとったクロエ・ジャオ。「ディズニー+」にあったので見たが、同じ監督の作品とは思えないほどの穏やかな作品。しかし、「ノマドランド」の主人公、60代のおばちゃんが企業倒産で住居を失いバンで放浪者生活を始めるが、姉や路上で出会った人たちの誘いを断って一人暮らしを続けるその姿は、エターナルズの自分たちの種族の本当の正体を知った後も各人の主義に従って戦い続ける姿に通じるものがあった。「ノマドランド」のおばちゃんが映画館のまえを通るシーンがあるのだが、そこで上映中だったのが、「アベンジャーズ」。やはり監督こういうのが好きなんだね。キャストでは中心人物セルシを演じたジェンマ・チャンが素晴らしい。どこかで見た顔と思ったら、意識を持ったアンドロイドの役をやったドラマ「ヒューマンズ」の主役だった。アンジェリーナ・ジョリーの華麗な剣術も見事。能力を発揮するときの金色の線が走るところも美しい。

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