No.489(Web版139号)4
シン・ウルトラマン
福田淳一
「シン・ウルトラマン」を観てきた。一応期待通りの出来だった。今回は「禍威獣(カイジュウ)」や「禍特対(カトクタイ)」の様に、名称や設定を現代風にアレンジしている。ウルトラマンなどのデザインもカラータイマーを無くすなどの変更がなされた。これらは好評で、映画の興行も良さそうだ。だが、「ウルトラマン」世代の私としてはスッキリとしない部分もあった。よってここからは個人的な感想になる。「禍威獣(カイジュウ)」ではなく「怪獣」ではいけないのか。「禍特対(カトクタイ)」ではなく「科学特捜隊」ではダメなのか。自衛隊対「禍威獣(カイジュウ)」の戦いではなく、「科特隊」対「怪獣」の戦いが見たかった。せめて「禍特対(カトクタイ)」はサラリーマン風ではなく、隊服でいて欲しかった。ザラブやメフィラスの描写は良かったが、ゼットンにやり過ぎ感があった。ウルトラマンが無力過ぎて、その勝ち方にも…。
主役級の俳優を多数使い、マニアだけでなく一般客の集客を狙う事も必要で良いが、今一つ感情移入しきれない感があった。その中で、メフィラスは良かった。
オープニングで「ウルトラQ」と出ると思ったところが「シン・ゴジラ」を持ってきた所は、にくい。
出現する「禍威獣(カイジュウ)」も「ゴメス」を1号に、Qやマンのファンの好みそうなセレクトも、庵野らしい、いかにもファンでなければ作れない選定と、BGMに当時のものを使用した所は、嬉しくなった。
このような些細な違和感が、「シン・仮面ライダー」では出ない事を祈りたい。
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