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No.502(Web版152号)1

「ザ・フラッシュ」「アクロス・ザ・スパイダーバース」のことなど

 中嶋康年

映画「ザ・フラッシュ」観ました。【映画内容に触れています。深いネタバレはしてないつもりですが、ご注意ください】
最近のヒーロー映画のテーマはマルチバース花盛りで、これもそうなのだが、時間を逆戻りして過去であることを変えると、未来は別の世界になってしまうという昔からあるあれである。「スパイダーマン:ノーウェイホーム」では違う世界のスパイダーマンが次元を超えてきたという設定で、違う役者が演じたスパイダーマンが一緒に出たが、「フラッシュ」では同時に出ることはなかったものの、バットマンが違う役者が演じている。フラッシュが行き着いた改変された世界では、スーパーマンはいないが、スーパーガールがいた。スーパーガールと言えば、何回か映像化されていて、いずれも長い金髪、コスチュームはスカートと決まっていたのだが、今回のスーパーガールは黒髪のショートカット、コスチュームはスーパーマンと同じブーツと一体化したレギンス(ドラマでは「スーパーガール・シーズン5」(2019)がこれと似たスタイルだった)が新しい感じで、今までのスーパーガールのイメージを一新した。演じたのはサッシャ・カジェ(Sasha Calle)ボストン生まれのコロンビア系アメリカ人。”LLE”をジェと発音するのは、セビリア(Sevilla)やパエリア(paella)と同じくスペイン語独特の発音で、日本語で表記するときは「リエ」と書くのが普通だが、これはスペインのスペイン語のときで中南米のスペイン語は「ジェ」に近く聞こえる。カジェはコロンビア系ということで中南米ふうに表記したのだろう。
 今回のフラッシュの役者エズラ・ミラーは「ジャスティスリーグ」のときも出演したのだが、暴行事件をはじめとする数々の問題を起こしていて、この映画も公開が危ぶまれたが、だいぶ綱渡り状態の公開決定だったようだ。役者の暴行事件と言えば、今年2月公開のマーベル「アントマン&ワスプ:クアントマニア」で初登場した「征服者カーン」役のジョナサン・メジャースも暴行事件が報道された。ボクシング映画の「クリード」にも出演しており、これからのマーベル映画(「アベンジャーズ:カーン・ダイナスティ」などとタイトルにもなっている)にもメインの悪役としてクレジットされているので心配である。
 余談だが、バリー・アレンの同級生ということでアイリス・ウェストというジャーナリストが出てくるが、彼女はドラマ版「フラッシュ」で彼と結婚する人物である。
 さて、同じ6月16日に公開されたのがアニメ「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」。2018年の「イントゥ・ザ・スパイダーバース」の続編。こちらも主題は「マルチバース」。番号のついた「アース」という並行世界にいろいろなパターンのスパイダーマンがいるという設定は前作と同じ。アース間の移動は腕につけた次元移動装置で移動する。「フラッシュ」の並行世界は過去を改変したため改変世界ができたという体だが、「スパイダーバース」では、並行世界はすでにそこにあるものとして描かれている。「ノー・ウェイ・ホーム」のスパイダーマンはどれもほとんど変わりはないが、「スパイダーバース」はまさしくバリエーション豊か(性別、年齢などバラバラで人間でないところもある)で見ていて面白い。その各アースのスパイダーマンが「スパイダーバース」の調整をする「スパイダー・ソサエティ」を結成しているのだが、そこに主人公のマイルズ・モラレスが入ったための騒動が今回の映画。ところが、この「アクロス・ザ・スパイダーバース」は前編で、これからというところで2024年3月公開予定の「ビヨンド・ザ・スパイダーバース」に続くのである。

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