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2023年11月

No.505(Web版155号)4

 サンドランドのような日々を

 関口さとみ

ペーパームーン、届きました。
ありがとうございました。

サンドランドは珍しく私共も見ることができました。

加藤さんもご覧になったようで嬉しく思います。

興行成績はイマイチのようですが、鳥山明ワールド、東映まんがまつり、ナウシカ、仮面ライダーが好きであれば「おやっ?」「え?」っと思う

シーンがあり、考え無しに笑えると思います。笑って涙が出たなんて久しぶりのことでした。終わりの音楽で泣いていたら、最後のシーンがあって、これまた良いシーンでした。

さすがに一番くじはやりませんけど、また見たい作品でした。

新潟県は約1ヶ月雨降らない、熱中症アラートほとんど毎日発令という、サンドランドのような日々を送っていて、この作品を見た帰り道でようやく雨らしい雨に当たることができました。
雨乞い作品でもあるようです。

まだまだ暑い日が続きますし、降るときは同じ所に降るようですので気をつけて過ごしたいと思います。

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No.505(Web版155号)3

寺沢武一さんが亡くなられた。9月8日心筋梗塞68歳。

 加藤弘一

しがないサラリーマン、ジェイソンは、ある日冒険の夢を見せてくれる会社を訪ねて自分が宇宙海賊コブラであることを思い出し、再び冒険を始める。
ストーリーはルパン三世のノリだが次元や五右衛門はいない。あるのは、不二子のように裏切らない忠実なアーマロイド、レディと左腕に仕込まれたサイコガンだ。
サイコガンは只のエネルギーガンでなく、曲線したり戦艦並みの出力を誇る秘密兵器である。
最初はクローンのような美しい三つ子姉妹の背中に彫られた刺青が示す宇宙の秘宝を探す物語だ。
敵は宇宙海賊ギルド。幹部の殺し屋クリスタルボーイは鉄よりも固いガラス製ボディのサイボーグで、サイコガンの光線も通り抜けてしまう。
果たしてコブラはどう倒すのか?

エドモンド・ハミルトン等のSFスペースオペラとアメリカンコミックを合わせたような迫力ある描写が人気を博し、アニメにもなった。
寺沢さんはデジタルコミックの先駆者であり海外でも高く評価された人であり、早すぎる死は残念である。

クローンと言えば、世界初のクローン羊を誕生させたイアン+ウイルムット博士が10日に亡くなられた。79歳。
死因等の詳細は明らかにされていないということなので、案外自分のクローンを作ってのんびり生きているのかも知れない。

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No.505(Web版155号)2

 7年ぶりのゴジラ映画

 中村達彦

 11月3日に映画「ゴジラ−1.0」が公開される。「シン・ゴジラ」から7年、ゴジラ70周年作品である。
 舞台は、1947年、太平洋戦争敗戦の痛手から立ち直っていない日本。これまで1954年以降を舞台をしたゴジラ作品であったが。どうやってゴジラと戦うのか?
 上陸する凶暴なゴジラの姿、逃げ惑う群集。様々な表情を浮かべる登場人物。予告は出ているが、まだストーリーは明かされていない。
「シン・ゴジラ」は星雲賞受賞。その後、海外やアニメでもゴジラ新作が作られ、2022年「ゴジラS.P〈シンギュラポイント〉」が星雲賞を受賞した。2023年は樋口真嗣監督・庵野秀明脚本の「シン・ウルトラマン」が受賞。来年星雲賞は、「シン・仮面ライダー」もあるが、どうなるか?
「ゴジラ」は1954年に、第五福竜丸の事件にヒントを得て、反核のテーマで東宝の田中友幸が企画を考え、ちょうどインド洋で大蛸が日本の船を襲う企画を考えていた円谷英二や探偵小説や幻想小説の作家香山滋が加わり制作が進んだ。
 核実験で被爆した古代生物が、日本を襲う。
 既に作られた「キングコング」や「原始怪獣現わる」に似ているところも多くあったが、「ゴジラ」は驚異の大ヒット。
 1作で終わるところすぐに続編「ゴジラの逆襲」が。7年後に「キングコング対ゴジラ」が作られ、東宝はラドン、モスラ、キングギドラなどの怪獣も登場させ、怪獣映画で一世を風靡した。
 60年代、ゴジラはシリーズ化され、怪獣ブームを牽引した。人類の敵だったゴジラは、正義の味方になり、人間臭い動作も。
 70年代に入ってから、内容が子供向けに。予算も削られ、劣化し、興行成績も落ち、75年に一旦終了するが、10年後に熱烈なファンの声もあり、再スタート。昭和のみならず平成の時代もシリーズが続いた。
 正義の味方だったゴジラは再び人類の敵に、登場する怪獣や舞台もリセットされ、度々、違う設定となる。脚本や撮り方でミスがあり、良作と言えない作品もあった。
 2004年の「ゴジラ ファイナル ウォーズ」はゴジラ映画の集大成のお祭り映画、2時間5分の大作であったが、興行的に失敗、それから12年が流れた。
「シン・ゴジラ」は「もし現代社会にゴジラが出現したら」のストーリーをリアルに描き、政治家たちの視点を重視した。
 核の恐怖やアメリカとの関係も相応に描いており、主人公の衆議院議員から対策の姿や巨大不明生物特設災害対策本部など、それまでに無かった斬新なドラマがあり、ゴジラとの決戦も、暗黙のお約束ゴジラを殺さないが守られ、盛り上がり、一応納得のいく結末であった(やればできる庵野秀明)。
「ゴジラ−1.0」は「シン・ゴジラ」と別モノ、監督、脚本を手がけるは山崎貴。
 山崎は学生時代に「未知との遭遇」に影響を受け、学園祭でSF映画を作り、好評を得る。その後、ミニチュアやSFXに関わり、伊丹十三作品にも多く携わった。
 2000年に映画「ジュブナイル」を。2年後に「リターナー」を監督する。
 どちらもオリジナルSFで、タイムマシンや宇宙人が設定されている。「ジュブナイル」は「ガンゲリオン」と言うロボットが登場し、実は「ドラえもん」幻の最終回が……。
 友人に勧められて、「ジュブナイル」「リターナー」を観たが、それまでほとんど無名だった山崎監督の映画は、CGを多く使い、アクションやストーリーも飽きさせなかった。
 続いて2005年に「ALWAYS三丁目の夕日」を、西岸良平原作の昭和30年代の東京を回顧した作品は大ヒット、2007年と2011年にも、2作の続編が作られた。
 以降、ヒットメーカーで注目されていく。
「バラッド 名もなき恋のうた」(実は「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」の実写化)や「宇宙戦艦ヤマト」の実写化「SPACE BATTLESHIP ヤマト」「寄生獣」実写版、「永遠の0」「海賊と呼ばれた男」「アルキメデスの大戦」等々。
 ミリタリーやSFのマインドを持っている。CGを重視し、迫力あるカットを作る。
 個人的に、実写の「宇宙戦艦ヤマト」なんて観たくなかったが、怖いもの見たさで観ると、ヤマトと別のSFとして、そう悪い作品ではなかった(山崎監督の前に、監督候補だった人のトークを読んだことがある。ヤマト大好きなデザイナーに手伝ってもらい、デスラー総統役を女優に演じてもらうとか語っていたが、ストーリー案は「本当にこれでやるんですか?」と言うものだった)。
 山崎監督は、アニメがヒットした「カードキャプターさくら」にも主人公の同級生モデルで登場している。夫人の佐藤嗣麻子も脚本・監督で活躍中だ。
「ALWAYS続・三丁目の夕日」冒頭で登場人物の妄想でゴジラを登場させており、山崎監督にはいつかゴジラ映画を撮ってもらいたいと思っていた。
「シン・ゴジラ」も賞賛し、「次にゴジラを撮る人は大変だ」と言っていたが、まさか自分がなるとは。樋口真嗣とも旧知で対談している。
 映画でレギュラー出演するのは、神木隆之介と浜辺美波。
 朝ドラ「らんまん」で好演したばかりだが、「らんまん」の前に出演オファーをしたと。
 そう言えば「ALWAYS三丁目の夕日」に主演した堀北真希、2011年の3作目に町医者と結婚したが、直後の朝ドラ「梅ちゃん先生」に町医者で主演した。今回逆だ。
「ゴジラ−1.0」出来が「シン・ゴジラ」を超えるか、キャスティング的にも注目する。

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