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2023年12月

No.507(Web版157号)4

 ゴジラとBJ

 福田淳一

 「ゴジラ−1.0」を観に行った。期待異常だったので驚いた。リアル感のあるVFXに、このような映像を観たかったという思いを抱き満足。ストーリー展開が予想通り過ぎたが、それもまた良し。子役に泣かされて良し。伊福部のBGMがピタリと合っていて満足。「シン・ゴジラ」もいいが、こちらの方がオタクではない一般的な人には観やすい映画だと思った。

 BJ
 AIを使った新作の「ブラック・ジャック」が「週刊少年チャンピオン」に掲載された。これ位の出来なら、十分手塚治虫が感じられた。AIは今後増々進化すると思うが、贋作など悪用されないかが心配だ。

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No.507(Web版157号)3

 ゴジラと巨人

 加藤弘一

ーその1ゴジラ
ある時は下戸のカエル、またある時は植物学者、しかしてその正体は日本軍最後の戦闘機乗りの敷島浩一少尉。
そんな痛快な話ではないが、朝ドラを見ていた私はそういう印象で見てしまった。
実際は戦後、やっと生き延びた人々がゴジラと言う災害に直面し再び命をかけなければならなくなった人々の話である。
ゴジラは放射能を浴びて変異したモンスターであるのは変わらないが、その為に攻撃に対し異常な再生力を得ている。
核エネルギーの熱戦を放つ時も一旦、身体はボロボロになるがその再生力で復活する仕組みだ。
そんな感じで以前のゴジラよりも何か生き物っぽい感じがする。
その弱点を利用した打倒ゴジラ作戦がたてられ、敗戦で命を救われた人々は再び色々なしがらみを抱えて戦いに参加することになるという、涙あり笑いも多少ある面白い作品になっている。
見終わったあとアマゾンで震電のプラモを注文してしまった。

その2進撃の巨人
進撃の巨人ファイナルは彼の者と死とともに終わる。
しかし、人々の戦いは終わらない。
憎しみが憎しみを呼んで争いの終りは見えない。
今、イスラエルで行われている事も同様である。
幸せは争いのなかには存在しないが、幸せになるために争いをしなければならないというメビウスの迷路に迷ったみたいだ
共存する為の道、互いに譲り合う生き方を目指さなくてはならないが、宗教がそれを阻んでいるようだ。
進撃の巨人は未来の我々の鏡なのかもしれない。

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No.507(Web版157号)2

 追悼 谷村新司さん

 by 渡辺 ユリア

 10月8日にお亡くなりになったシンガーソングライターでありアリスのリーダーの谷村さん。私は “昴ーすばるー”と “サライ” が特に好きです。そして私の個人サークル名も昴から付けました。プレアデス星団なので。そして “階ーきざはしー” はコーラス部でも歌ってました。1993年のNHK大河ドラマ “琉球の風” のテーマ曲だそうです。“サライ” は “24時間テレビ” のラストの場面で多くの人と共に歌う曲なので皆様御存知であると思っています。
 では、この辺で。
                       2023.11.23 yullia

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No.507(Web版157号)1

「悪魔くん」のことなど

 中嶋康年

 NETFLIXで11月9日から新作アニメ「悪魔くん」の配信が始まった。
33年ぶりのアニメ化ということだが、その33年前のアニメは見ていない。正確に言うと、1989年の作品で、NETFLIXではそのシリーズも配信中なので第1話だけ見てみたが、やはり覚えがない。しかし、その23年前、1966年に実写版「悪魔くん」が放映されているが、これはかすかに記憶がある。この二人の顔(印刷版PM参照)に見覚えがある程度だ。これはAmazon Prime110円レンタルで見られる。
 発表の年代によって細部に変化があるようだが、今回のNETFLIX版は89年版アニメの続編という位置になり、今回の主人公「悪魔くん」は89年アニメ版の主人公、埋れ木真吾の息子(といっても実の親子ではなく養子らしいことが後からわかるのだが)2代目「悪魔くん」埋れ木一郎として登場。メフィスト2世と埋れ木真吾の妹エツ子の息子、メフィスト3世が、2代目悪魔くんと「千年王国研究所」の探偵と助手として数々の事件を解決していく。悪魔と人間の子であることから半分悪魔であることを気にしているメフィスト3世と、冷静で、ニヒルな面を見せる2代目悪魔くんの活躍は全12話である。
 総監督は33年前のアニメでシリーズディレクターとして関わっていた佐藤順一。プロットはミステリー仕立てになっていて基本的には1話完結で(1, 2話だけ続きになっているが)、全話を通じての筋が1本通っているという感じ。

さて、11月10日に公開なったマーベル映画の新作「マーベルズ」を見てきた。映画「キャプテン・マーベル」、ディズニー+のドラマ「ミズ・マーベル」、同じくディズニー+のドラマ「ワンダヴィジョン」のキャプテン・モニカ・ランボーの3人が共演する映画で、これらすべてを見ている私としてはとても楽しく見せていただいたが、マーベルファンだけに向けて制作しているという一部の批評は当たっているといわざるを得ない。興行成績が良くないというが、それをもって萎縮してしまうのはあまりにも惜しい。もっと見ていただきたい。ポストクレジットには「ホークアイ」と「Xメン」もかかわってくるので、わかるとすごく面白いのだが。

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No.506(Web版156号)2

 スポーツと木

 加藤弘一

大谷がホームラン王になった日本人では初であり物凄い事だ。
産経新聞によると大谷のバットは、昨年使っていたアシックスのカバノキ科のバーチからアメリカのジャッジ(昨年のホームラン王)も使っているチャンドラー社の材質もより固いカエデ科のメープルに切り替えたのだ。

昔々バットの材料はモクセイ科のトネリコやアオダモ(コバノトネリコ)だった。
衝撃に強くしなりもあるトネリコはテニスのラケットにも使われている。
ところが適材がだんだんなくなって同じ科のタモ類を使うようになった。
そうなると強度低下とか色々問題が出てきた。
そこでショッカーの改造人間ならぬ改造木材をメーカーは開発した。
強度を附けるために樹脂を圧縮注入し、かって王選手がホームランを量産した圧縮バットが作られた。
これはいいと各メーカーはより高圧な圧縮バットを生産し始めた。
そこでプロ野球協会が乗り出し、基準を決め現在に至っている。
タモの無垢の材質であれば衝撃を吸収しその弾性で球を飛ばす訳であるが、今は樹脂を注入した鉄のように硬い素材でバットを作りその強靭な反発力で球を飛ばしているのである。
当然、160キロ近い速球を弾き返すバッターには相当な衝撃がかかるが、以前のトネリコのようにバットが吸収しないので人体がそれを受けることになる。
恐らくは肘関節や周辺の筋肉が大きなダメージを受ける事になるだろう。プラスしてバットの長さも長くしているので、フルスイングした時の力も加わる。
今年、大谷が後半怪我をしたのもこんな事情があったからではないのだろうか。
来季の調整が心配である。

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No.506(Web版156号)1

 あばよ寺沢武一

 中村達彦

 前号でも取り上げたが、マンガ家の寺沢武一が亡くなった。前号記事と重なってしまうが語ってみたい。
 代表作「コブラ」。遙か未来西暦4900年頃の世界で、うだつの上がらない三枚目のサラリーマンが、娯楽で脳を刺激して想った通りの夢を観させるトリップ・ムービーを利用したところ、二枚目の宇宙海賊コブラで活躍する映像を観る。
 実は正夢で、かつてコブラは殺し合いに嫌気がさし、整形手術をして自らの記憶を封印していた。トリップ・ムービーで記憶が覚めた。そこへ昔戦った追手が(1990年の映画「トータル・リコール」と重なる)。
 勃発した戦いから、コブラは、再び冒険と刺激の世界へ身を投じていく。
 女性型アーマーノイドのレディを相棒に、左腕に強力なサイコガンを持ち、万能宇宙船タートル号で宇宙を往く。
「コブラ」は1978年から少年ジャンプで連載が始まる。シンジケートで非道の数々を行う海賊ギルドとの戦いが多いが、他に様々な事件に出くわす。
 私は、最初タイトルから何の話かわからなかったが、途中からスペースオペラの話とわかり、面白さに引き込まれた。
 超未来でアメコミ的描写が多く、SFだがファンタジーの色合いも強く、半裸の美女が乱舞するシーンも。
 複数単行本に及ぶ長いエピソードもあれば、短い読み切りの話も。
 作品でコブラとレディ以外にも、コブラが信頼を置く老名医や情報屋が複数回登場する。ギルドの刺客で、身体を透明なガラスで構成した無慈悲なクリスタルボーイが幾度も立ち塞がる。また地球より遙か前に火星に超文明があり、その名残も度々登場する。
 様々なストーリーは、アメリカSFのカラーが強く、劇中のそこかしこにアメリカカルチャーを感じる。その頃、主流のSFアニメのカラーとは完全に一線を画していた。
 コブラは赤タイツに葉巻をくわえ、三枚目の白人男性、それまでのマンガやアニメのキャラクターとは異なる。
 当時宇宙海賊と言えば、キャプテンハーロックだが、その人格は異なる。快活でよくしゃべり、行動し、どんなピンチにもくじけず、ユーモアを吐き続ける。読みながら台詞に笑ったものだ。
 その奥底に、決してあきらめない不屈の闘志が、不可能を可能に。どんな困難も切り抜けていく。口にする台詞はジョークを含みつつも、我々読者にも向けられ、元気づけられる名言も飛び出す。
 自分を正義の味方と称しないが、弱い者いじめをせず、仲間を大事にする生き方をし、三枚目の容姿だが女性にはもてる。
 アーマーノイドのレディはコブラをよく助け、コブラが親しくする女性にも普通に接する出来た人。コブラもレディを大切に想っている。実は、彼女にはある秘密が……。
 宇宙海賊と言っているが、盗みや略奪の話はあまりなく、ギルドや他の強敵との戦いがメインに。宇宙はおろか、ファンタジーのパラレルワールドも舞台になる。
「コブラ」は85年まで断続的に続いたが、細かいアクションと背景、コブラをはじめとするドラマ、アメリカカルチャーが織りなし、意外な顛末の筋書きなどに圧倒された。
 後半のエピソード六人の勇士、地獄の十字軍などは最高潮に達した。夢中になり、何度も読み返したものだ。
 82年には「スペースコブラ」のタイトルでTVアニメ化され、コブラの声は野沢那智が、演技はキャラクターのイメージにピッタリ。アニメストーリーは、一部変更されたが、マンガを踏襲したものでおおむね好評を博した。女性のボーカルが唄う主題歌は声高く、ストーリーをよく表していた。
「コブラ」は高い人気で、海外でも名が知られている。人気マンガ「ケロロ軍曹」でも、ケロロたちの宿敵でヴァイパーと言うキャラクターが登場するが、これはコブラのパロディーだ。
 寺沢武一は、デビュー前、手塚治虫のアシスタントを務めた。詳しい話は「ブラック・ジャック創作秘話〜手塚治虫の仕事場から〜」に載っているが、当時、寺沢の感性を新しいと手塚は喜んだそうだ。
 手塚のアシスタントや虫プロアニメーターから、SF以外にも、多くのマンガ家が育っているのは述べるまでもない。
「コブラ」後、寺沢は「BLACK KNIGHT バット」「ゴクウ」「鴉天狗カブト」と言うSFファンタジーの作品を手がけた。これらの作品も「コブラ」同様のアメコミ調スタイルで、アニメ化されたものもある。
 マンガ執筆にいち早くパソコンを導入し、彩色やグラフィックスで用いている。
 前世紀末から、再び「コブラ」新作が作られ、21世紀も続いたが、「あれっ?」いつの間にか昔に比べ、絵の迫力が落ち、まるで紙芝居を観ているようだった。
 寺沢は難病にかかっており、戦いながらの執筆であった。2019年にはウエブ上で発表するも、完結せぬまま逝去。惜しまれる。
 物語は続き、クリスタルボーイとの因縁を含む昔のコブラや、火星の古代文明のことを描く構想を語っていたが。
 同じSFマンガの聖悠紀、松本零士訃報がSF大会で取り上げられたばかり。
 現在、AIで「ブラック・ジャック」の新作を作るプロジェクトが進行中で。「コブラ」も同様に新作が作られるかもしれない。
 コブラに聞いたらどう答えるだろう。おそらく「止めとけ、そんなコンピューターに任せたって」と言うだろう。

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